47. ページ49
控室には藍くんがいなくてちょっとがっかり。
小川さんの話だと別室でマッサージしてもらってるっていうから、戻ってくるまで小川さんが話し相手になってくれた。
小川「桜井さんって京都橘高校出身だよね?」
「はい。今日一緒に来た由紀子さんは2つ上の先輩なんです」
小川「あ、そうなんだ?じゃあ代表に入っても知ってる人がいたからホッとしたでしょ」
「それはもう。由紀子さんには高校生の頃に公私共に本当に良くしてもらったので……また一緒にバレーができて嬉しいです」
小川「そっかそっか。話変わるけど、僕も橘出身なんだよ」
「え!そうなんですか?!」
小川「うん。って言っても川崎市立橘だけど」
「……」
えーっと。
こういう時はどう返したらいいのかな?
小川「あ、ごめんごめん(笑)そんな困った顔しないでよ」
「いやぁ……ここはツッコんだらいいのかマジレスしたらいいのか本気で考えちゃいました」
小川「真面目だなあ〜」
「そうですか?私、頭硬いんですかね?」
よく言われるんですよね、真面目すぎるとかもっと柔軟に考えろって。
思わず愚痴みたいにそうこぼしてしまう。
なんだろ。小川さんの人柄なのかな?すごく話しやすい。
小川「えー。ぜんぜん頭硬いとは思わないけどなあ。堅物だったら試合中にあんな臨機応変に動けないと思うけど」
とりあえずチョコ食べなよ、とさっきもらったチョコを食べるように促される。
包みを開けて口に頬張ると、なんだか食べたことのない味……。
「小川さん、これなに味ですか?」
小川「メロンソーダだよ。おいしいでしょ?」
「初めて食べた味ですけど、美味しいですね」
小川「ほかにもレモンスカッシュとかいちごオレとかいろいろあるよ」
ほら、と小川さんがカバンの中をガサガサと探して出てきたチョコ。
確かにレモンスカッシュとかいちごオレって書いてる……。
小川「食べる?」
「え!いいんですか?でも私が食べたら小川さんのぶんが無くなちゃいます」
小川「いいのいいの。お近づきのしるしに。どうぞ」
「わー、ありがとうございます」
やったー、と喜んでいると「A」と私を呼ぶ声。
小川「あ、やっと彼氏の登場だ。じゃあ僕はこの辺で」
「あ、はい。チョコありがとうございました」
いいのいいの、と言いながら小川さんは笑顔で立ち去った。
それと入れ替わりで、藍くんがやってくる。
1294人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます!藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます! (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めー | 作成日時:2023年10月10日 0時