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38. ページ40

西田さんの巻き添えで、藍くんに降ってかかった無茶振り。

藍くんは、「えー」なんて言いながら考えてる。


そして、はい、と意を決したように小さく頷いて。



藍『ずっと、オリンピックの切符取れるよって、絶対取れるよって信じてくれてありがとう。……2週間前に流した悔し涙が嬉し涙に変わるように、今度は俺が応援します。一緒にパリオリンピック行こうな!』


藍くんはおふざけ無しだった。
これはこれで……泣かせにくるやつ。


「藍くん〜……こちらこそありがとう……!絶対オリンピック出場決めるからね」


聞こえるはずのない藍くんに向かって話しかけてる様は、きっと周りから見たら滑稽だろうな。

それでもいい。
こんな、真剣な言葉を聞かされたら、ありがとうって言わずにはいられないよ。


二千華「これは……なんか見せつけられちゃった感じ?」

「えっへへ。なんかみんなに見られてると思うと照れくさいけど、でも幸せです」

二千華「はいはい(笑)お幸せに〜。……さて。幸せに浸ってるとこに水を差すようでアレだけど、明日も練習だよ!今日はもう休もっか」


二千華さんの一声で食堂にいた寮生はそれぞれの部屋に戻っていく。
私も、泣きまくって目が腫れちゃうから冷やさないとな〜、なんて思いながら自分の部屋に戻った。


冷たいお水で顔を洗って、腫れが残らないようにまぶたを中心に冷やしていく。

あー、気持ちいい。
ちょっとジンジンするけど、それだけ泣きまくったってことだよね。

泣きすぎたかなって思うけど、止まらなかったんだもん。
みんなが戦ってる姿、すごくかっこよかった。
これだからスポーツってやめられないんだよね。見るのもやるのも。


そんな事を考えていると、スマホの着信音が鳴りだした。
え、こんな時間に電話?誰だろ。

顔にあてていたアイシングを離してスマホを確認する。


「え、藍くん?」


おそらくまだ試合会場にいるであろう藍くんからの電話。
しかもビデオ通話。

もう帰る頃なのかな?
直接オリンピックの報告でもしてくるのかな?

あ、でも私いま顔冷やしてたんだ。
たぶん変に赤くなってたりむくんでるかも。

そんな顔で出るの嫌だけど……藍くんの声が聞きたい。
理由はどうであれ、藍くんからの電話が嬉しくて画面をタップした。

39.ー藍sideー→←37.



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設定タグ:高橋藍 , 龍神NIPPON , 石川祐希・西田有志   
作品ジャンル:恋愛
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めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます!藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます! (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めー | 作成日時:2023年10月10日 0時

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