28.《OQT男子第3戦.vsチュニジア》 ページ30
試合開始の30分前、紗理那さんが自宅から寮まで来てくれた。
「お疲れさまです。わざわざ来てもらってすみません」
紗理那「いいのいいの。みんなで応援するほうが楽しいしね。そういや二千華は?」
「二千華さんは自分の部屋になにか取りに戻りました。すぐ来ると思います」
そんな話をしていると、二千華さんがパタパタと小走りで戻ってきた。
二千華「あ、紗理那さんおつかれさまでーす!」
紗理那「おつかれー。…ん?なに持ってるの?」
二千華「あ、これですか?……じゃーん!」
二千華さんが見せてきたのは、日本代表を応援するボード。
『パリへ!頑張れ日本!』って書いてある。
紗理那「おー。いい感じ!」
二千華「エジプト戦の時のAが持ってた、やっつけみたいなヤツより全然いいですよね」
「……」
二千華さん、さらっと私のことけなしましたね。
いいもん。今日の私はこの間とは違うんだから。
「二千華さん。実は私もあるんですよ。やっつけだなんて言わせないくらいのやつが」
二千華「えー?ほんと?」
紗理那「なになに?Aも応援グッズつくったの?」
見せて見せて!と二人がワクワクした顔で私を見てくる。
初めてつくったけど、結構自信作なんだよね。
椅子に立てかけていたトートバッグの中から、ノートサイズのボードを取り出す。
「どうですか?二千華さんにインスタでいじられて悔しかったんで、頑張ってつくりました!」
二千華「ちょっとA〜!なにこれすごっ!」
紗理那「愛を感じるねぇ(笑)」
二人に見せたのは、藍くんの応援ボード。
百均で材料を買って、空いた時間に少しずつ作ってたんだよね。
二千華「あ、もしかしてさっき10分だけ部屋に戻るって言ったのはこれ作るため?」
「そうです。最後の仕上げをしてました」
紗理那「A、手先器用なんだね〜。料理が得意なのも納得だわ」
二千華「てか字うまっ!なにで書いたの」
「筆ペンです。心を落ち着けたい時とかに、たまに筆ペンで好きな歌の歌詞を書いたりするんで」
紗理那「待って待って。情報量多すぎ(笑)」
驚く二人を見て、私は大満足。
そのあとは予想通り、二千華さんと紗理那さんがインスタに載せるからと、試合開始まで写真の撮影会が始まった。
これ、藍くんも見てくれるかな?
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めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます!藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます! (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めー | 作成日時:2023年10月10日 0時