19.ー藍sideー ページ21
そんなに会えなくて寂しくないですか?っていう質問に、「心で繋がってるから平気です!」なんておどけてみたけど、実際はめっちゃ寂しいし会いたくてたまんなかったからね。
でも海外にいたら時差もあってなかなか連絡も取れないし、電話代も馬鹿にならないし。
グッと耐えてたわけですよ。
藍「ってことで、僕らの密着はこれにて終了でーす。ありがとうございましたー」
カメラに向かって手を振る。
Aは「お疲れ様です」と軽く頭を下げてその場をあとにした。
「はー……緊張したぁ」
藍「Aはいつまで経っても緊張しいやね」
そんなところも可愛いけど、なんて笑いながら頭をポンポンと撫でる。
ちょっと子供扱いな感じだけど、Aはこれは嫌いじゃないらしい。
「藍くんはいつでも余裕そう」
藍「そう?これでも、いま結構余裕無いんやけど」
「え?なんで?」
藍「それ言わせる?」
「もったいぶらないで教えてよ」
そうやった、Aは照れ屋で緊張しいで鈍感やった。
俺は後ろの壁に背中をもたれると、Aの両手をぎゅっと握ってじっと目を合わせる。
藍「じゃあ言うから、ちゃんと聞いてください」
「聞く聞く」
Aは早く言えと言わんばかりに握られた手をブンブンと振ってくる。
藍「大好きな彼女に久しぶりに会えて、こうして触れることが出来て、めちゃくちゃドキドキしてる」
「へ?」
藍「爪が食い込むくらい手に力込めて応援してくれたのとか、緊張してぎこちなくなってるとことか、照れて顔が赤くなってるのとか、かと思えば選手目線でよく喋るとことか、あと、」
「まだあるの?!」
藍「あるある。俺のかっこよかったとこ、ありすぎて答えられない〜!ってなった時ヤバかった」
あん時のA、めちゃくちゃ可愛かったんよ?
藍「さっきはカメラ回ってたから余裕そうに見せてただけ。試合後でアドレナリン出てるせいなんかな?気ぃ抜いたらAのこと襲っちゃいそう」
「!!」
藍「そんな怯えんでよ(笑)冗談やって。……いや、そんなに冗談でも無い、かも?」
「藍くんいま大事な大会中でしょ!しかも明日も試合!集中して!」
藍「そんなに怒らんでも(笑)じゃあせめて、こうさせて」
せっかく会えたんだから……と握っていたAの手を引いて俺の腕の中に閉じ込める。
さっきまでやいやい言ってたAは一瞬で大人しくなった。
このちっこい感じ、Aだー。
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めー(プロフ) - たかみさん» 女子悔しかったですねー(>_<)少しの間、何も考えられませんでした·····。楽しみにしてくださってありがとうございます!藍くんとの絡み、もう少し増やしたいと思ってます(*^^*) (10月11日 12時) (レス) id: 59b863f10c (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - 女子悔しかったなとか色々思い出しちゃいました。。これからの藍くんとの絡み期待してます。更新楽しみにしてます! (10月11日 8時) (レス) @page13 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めー | 作成日時:2023年10月10日 0時