34 ユグォン ページ34
開演準備にみんな大忙しの楽屋。
ミニョクヒョンたちはステージ衣装を着て、トッポッキを食べてる。
俺はいつもAヌナにメイクされてる。
今もメイクの真っ最中。
そしてヌナは俺の彼女だ。
でも誰も知らない。
付き合い始めたのは最近だし、ヌナが恥ずかしがってる。
黒い髪を肩で揺らして、一生懸命メイクしてくれる姿をいつの間にか目で追っていた。
背も小さくて、沢山の荷物を持ってる姿も愛しくて。真っ赤になって倒れるかと思ったけど、俺の告白に"はい"と返事をしてくれた。
『〜♪』
鼻歌を口ずさんでいるとAがクスッと笑う。
「今日はいつもよりご機嫌だね」
『Aが近くにいるからね』
アイラインを書いてくれてるAの耳元で囁く。
顔が真っ赤になってる。
「ユグォンさん!もう!」
肩をパシッと叩かれ笑う。
『いつもみたいにユグって呼んでよ』
「だめ。仕事中」
ピオとテイルヒョンが騒ぎ始めたから普通に会話しても、誰も気に留めていない。
『俺はみんなに言いたい。Aが俺のものだって言いたいんだけど?』
「もうちょっと」
メイクの事なのか2人のことなのか。
片目を明けると真剣な表情。
パッと目が会うと、パチンとウインク。自分でして照れてるし。
なにそれ反則だ。
『ヌナ』
目を開けてヌナを呼ぶ。
ん?と耳を傾けて近づいてきたところに、チュッ。
さっと離れたけどキスしてやった。
「なっ!ユグっ!」
「はい!もう終わったよ!」
真っ赤っかになってバタバタ焦ってAが楽屋から飛び出していく。
ドアの所でジホとすれ違ってる。
走り去っていくAを不思議そうに見ている。
『ヌナどうしたんだ?』
『さぁ?わかんない。今メイクしてもらってたけど』
鏡を見ながら髪を整えてジホが言う。
『Aヌナって小さくて可愛いな。守ってやりたくなる』
『ジホにしては珍しいね』
『うちのスタッフの中じゃナンバーワンだな。彼氏とかいんのかなぁ』
『うん』
うん、と答えた俺を変に思ったのかジホがこちらを振り向く。
『グォ二、知ってんの?』
『うん』
ニコニコ笑ってやる。
『ヌナの彼氏?』
『うん』
『俺らの知ってるやつ?』
『うん』
いつまでもニコニコしてるから、ほんとにおかしい!と思ったようで。
『え?グォニなの?』
嘘だろ、いつの間に。と言った風に目を見開くジホ。
『やられたー』
そう言ってイスに倒れこむ。
『Aは俺のだよ」
そう言って最高に微笑んでやった。
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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました!更新まってます! (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らん | 作成日時:2016年8月17日 0時