25 ピオ ページ25
Aを見つけれた安心感と、見つけてなかったらどうなっていたか、と思う気持ちをぶつける。
「ばかってなによー！わたし1人じゃないもん！レイと来たんだもん」
『レイ？どこにいるんだよ』
「どこかにいる」
バカと言われて拗ねてる。ほっぺを膨らませてキョロキョロ。
はぁー
思わずため息がでる。
どっと疲れが。
『もういいよ、帰ろ』
「もう帰るの？」
『もういい』
俺の後を追いかけてきてたミノに手を振る。
俺の手にひかれてるAを見て何か分かったように頷いてくれてた。
「あ。ミノじゃん」
『ミノだよ』
「じゃあやっぱりジフンなんだ」
ぴたっと歩くのをやめてふりかえる。
『はぁ？』
「だってサングラスしてるし、そんなかっこしてるし、ジフンってわかんなかった！最初は」
あ。そう言われて自分がステージ衣装のままだったことを思い出す。サングラスもかけたままだったか。そう思いながら外す。
「いつものジフンだ」
そう言いながら笑ってる。
『なんでこんなとこに来てたの』
幼い子どもを諭すように聞く。
「レイがチケットあるから行こうって、誘ってくれたの。ミノに似てる人がいるんだよって。あ！レイ！」
『ミノに連絡しとく』
『それで？さっきの男は？』
「わかんない。知らない人。話しかけてきたの。ベタベタしてくるから気持ち悪かった。そしたらジフンが来てくれた」
ピース！なんておどけてる。
『俺がいたからよかったものの』
「うん、ジフンがいてよかったよー」
無邪気に笑う。心臓が鷲掴みされたみたいだ。
Aが何か考える顔をしてる。
「ジフンこそ、バイトって私に言ったのになにしてるの？！」
『あそこでバイトしながら歌わせてもらってる』
「なんで言ってくれなかったのよ」
『言ったら見に来るだろ』
「いくよ！」
『来てほしくなかったから』
「なんで」
「ジフンって冷たい」
Aが下を向く。
唇を噛み締めてるようにみえる。
あぁ。なんだこいつ。可愛すぎる。
少し後ろを歩いていたAの所まで戻り、前から抱きしめる。
『誰にも取られたくないからだよ』
「え？」
『俺のそばにいてほしいから』
『あそこじゃすぐにステージから降りれない』
『変な男もいっぱいいるし』
『だから教えたくなかったんだ』
あー。まだ人通りも少なくない時間にこんなとこでなにやってるんだ俺。
だんだん恥ずかしくなってきた。
『A？』
なにも言わないから顔を覗き込もうとすると、Aがぎゅっと顔を俺の体に押し付ける。
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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (
レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました！更新まってます！ (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らん | 作成日時：2016年8月17日 0時
