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21 ピオ ページ21

俺とAは大学が同じ。年齢も同じ。住んでるアパートも同じ。知り合いのジェヒョヒョンと同じ釜山出身。共通点が多いから自然と仲良くなった。
俺はAの事がいつの間にか好きになってた。
Aも同じ気持ちだったらいいのに。
毎日そう思いながら一緒に並んで歩く。

ストライプのシャツに黒いTシャツ。
肩からバッグをかけてAの部屋のインターホンを押す。
鼻の上に乗った茶色のメガネを直してると、ガチャっと扉が開く。

「おはよー!ジフン!お待たせ」

片手をあげる。
長い髪をゆらして鍵をかけてる。
ふわっと香る花のような香り。それが何の香りなのか俺は分からないけど、その香りがすきだ。

『今日バイトは?』
「今日は休み。ジフンは?」
『あー、俺はある』
「どこでやってんの?」
『秘密』
「なんでよー、ジフンのケチ」
『見に来られたら嫌だ』

そう言いながら横断歩道を渡る。
髪をかきあげるとそれをじっとみてる。

『なに?』
照れくさくて笑ってしまう。

「前髪!伸びたなーって思って」
「切ってあげようか?」

シルバーのネックレスのしたで心臓がドキドキしてる。
『いいよ』
『めちゃくちゃにされそう』
「もー!しないつもりだったけどしてやる!」
Aが背伸びして俺の前髪をぐちゃぐちゃっとして笑う。
「ジフンのばか」
『なんでだよ』
赤くなった顔を見られないように頭を振って髪を直す。
また俺の顔をじーっと見つめるA。
もうやめてほしい。
『なに?』
「ジフンてさ」
なぜか高鳴る胸。
「赤ちゃんみたいだね」
真面目な顔でしみじみ言う。
がっくり俺は頭をさげる。
いや、別に何かを期待したわけじゃないけど。
期待したけど。
なんかもっと、こう。あるだろ!
「ゆで卵みたい。ツルツル」
ほっぺを掴まれて、すべすべ〜なんて言ってる。
あのね、この距離はしんどいから
『も〜やめろよ〜』
「なんで?もっと触りたい〜」

そんなことしながら歩いてたら大学についた。
ゆるやかな坂をのぼりながら言う。

『時間大丈夫なの?』
「あ!大丈夫じゃない!先に行くね」
腕時計を確認して走っていく。
途中振り返って手を振ってくれた。
顔が思わずほころぶ。
Aといたら時間は一瞬で過ぎ去って、もっとゆっくり流れてほしいと思うばかりだ。


課題を提出すると朝は空き時間。
中庭のベンチに座って音楽を聴く。


『ジフン!』
片方のイヤフォンを耳から抜かれ隣に座る人物。

『おっ、ミノ』

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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました!更新まってます! (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らん | 作成日時:2016年8月17日 0時

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