20 ユグォン ページ20
ピンポーーーン
時間は23時を回ったところ。
こんな時間に一体何？
ピンポーン
まだ鳴るしつこいチャイム。
恐る恐る立ち上がる。
仕事から帰ってきて、彼に仕事が終わらない会えないごめんと謝られ、むしゃくしゃしたからお酒を飲んでた。
少し足がふらつく。
ピンポーン
もう、ほんとなんなの？非常識にも程がある。
今日はほんとについてない！
のぞき穴からのぞくけど何も見えない。
ドアチェーンがかかっていることを確認して、少しだけ扉をあける。
「どちら様ですか？！」
時間と機嫌が悪い私はツンツンした声を出す。
すると、
『はぁはぁ』
荒い息が聞こえる！やばい！咄嗟に扉を閉めようとすると
『A〜！お誕生日おめでとう〜！』
「ユグォン？！」
慌てて扉を開けるとそこには大きな白い箱をかかえたユグォンが立ってた。
仕事が終わってすぐなのかメイクもそのまま、これ衣装じゃないの？って服を着てる。
『ギリギリ間に合ったかな？！ほんっとごめんね！遅くなっちゃって』
そういうゆぐの額には汗がにじんでる。
『驚かせたくてチャイム鳴らしたけどびっくりした？！』
「びっくりしたよ〜！怖かった！」
扉を閉めながら話す。
「ゆぐ、慌てて来てくれたんだね。ありがとう」
息を切らし、汗を流してる彼の姿をみるとむしゃくしゃした気持ちなんて飛んで行ってしまった。
『誕生日なのに悲しい気持ちにさせてごめん。いっぱいお祝いするからね！』
そう言って大きな箱をわたしに差し出す。
「これ」
『プレゼント！開けてみて！』
リボンをほどく。
「ユグォン...」
中をみた私は涙が止まらない。
「ぐぉに！」
そう言って抱きつく。
『誕生日おめでとう。これからも俺の側で笑っててね』
そう言って笑ってくれる。それから深いキス。
メイクをしてるゆぐは別人のようで、でもキスは確かにゆぐで。
『すごい.酒の味』
ゆぐがそう言って笑う。
「もー！誰のせいよ」
『ごめん、ごめん』
あっ、声が漏れる。
熱い深いキスが私の思考を止める。
『A、愛してる』
『返事は？』
吐息がまじって首筋がゾクっと高まる。
「わたしも、愛してる」
「ずっと笑ってるから」
白い箱の中には大きなピンクのケーキ。
少しずつ溶け出したことに2人は気がつかない。
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らん(プロフ) - すーんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。中々思うように出来ませんがまた見てください。ありがとうございます (2016年8月20日 1時) (
レス) id: be474ec87e (このIDを非表示/違反報告)
すーん(プロフ) - ハマりました！更新まってます！ (2016年8月20日 0時) (レス) id: dc57f5d664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らん | 作成日時：2016年8月17日 0時
