【あんスタ】-続- いまさら プロデューサーと いわれても

51　◇.吐いていい嘘？ ページ12

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夜目がだんだん効いてきて、忍者口調の子の容姿が分かってくる。


黒い髪に黄色のメッシュ、前髪が長く片眼が隠れている。



『えっと、私のこと嫌でしょうけど質問に答えてくれますか…？


ここで何をしていたんですか？』


もう一度、質問を投げかける。

すると、おずおずと口を開く。


「扉が開いてなくて…

だから拙者、朝まで1人で学院にいなきゃいけないって思って…

怖くて、うずくまっていたでござる…」


え、


『扉、開いてない…？』


こくん、と頷く。黄色メッシュの子。


試しに扉を開こうと力を込める。



ｶﾞﾗｯ




『…』


「…」



『開きましたよ…？』


扉はいつも通り簡単に開いた。


「そ、そんな…！！おかしいでござる！拙者何度しても開かなかったのに…！！」


ショックで涙眼になっている。



『ん〜、あれかもです。

扉開く方向反対だったんじゃないですか…？よくありますよ。』



入学当初ならまだしも、入学して結構経ってる。
そんなことは無さそうだが、泣き止ます為。

これは吐いていい嘘！



「そ、そうでござるよね！！」


すごい、さっきまで涙眼だったのに今は笑顔になってる。






喜怒哀楽の激しい子だな、


と思うと同時に





羨ましい


と思っている自分がいた。



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