五十三話 ページ6
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岩「まず、俺らはお前のこと嫌うなんてできねーよ…そんぐらい分かれ…バカ」
貴「なっ!バカは余計ですぅー!」
岩「うっせー!2年も連絡よこさないのはバカのする事だ」
貴「た、確かに連絡しなかったのは、悪いけど…とにかく!バカじゃないから、一の方がよっぽどバカっぽい!」
岩「いや、お前だな、ばかやろーだ」
貴「だ、か、ら、何回言えばいいの?バカじゃない!バカは徹一人で十分ですぅー!」
岩「いや、あいつはバカじゃなくて、その更に上をいってるから…バカの席にはお前がつけんぞ」
貴「なんでそうなるのよ!一の方がお似合いだから!」
岩「いつもはおっとりしてんのに、お前にこんな一面があるなんて知ったらみんな驚くな笑」
貴「っこれは!凄い仲良い人限定なの!」
こんな会話をしていると私も一も自然と笑えてくる
懐かしい…
中学の時もこんな風に、しょうもない事で、喧嘩したり、笑いあったりしていた
一と話すのが楽しくて、5分ほど話し込んでしまったが、時間も時間だったので、私はドリンク作りを再開することにした
その間に、連絡が繋がらなかった理由とか、なんで家が変わってたのか、とか色んなことを質問攻めされた
影山に説明したもののように説明すると、携帯の件はやっぱり影山と同じような反応をされた
質問も一通り終えて、ドリンクも作り終えたので体育館に戻ることにした
一はドリンクの入った鞄を持ち上げると、思い出したように言った
岩「なぁ、蘭華。」
貴「何?」
岩「及川、捻挫して病院行ってるから今日の試合来るかわかんねーけど…もし来たら、ちゃんとあいつのとこも行ってやれよ」
そう言われて、いずれは彼と会わないといけないと分かっていても不安になる
そんな私の心を見透かしたのか、一は私の頭を少し乱暴に撫で、笑いながら言った
岩「大丈夫だべ!あいつもお前に会いたがってる!」
一の言葉を聞くと、何だか不安が少し無くなったような気がした
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作者名:蘭華 | 作成日時:2020年2月13日 7時