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二日目。10 ページ8

side??




月の明かりを頼りに私は歩く。
暗い道に私の白い体はよく目立った。


今日の集会はなかなか楽しかった。

今はその帰りである。


「やぁ。君も集会に来ていたの?」

「はい!こんばんは。エスにゃん先輩!」

「君みたいな飼い猫が集会に来てくれることはあんまりないからね。
 歓迎するよ」

「えぇ。ありがとうございます」


エスにゃん先輩は私の憧れである。


「…そういえば今日は一松、大丈夫だったかなぁ」

「あ、昼のことですか…」


雨が降る前のことを思い出し悲しくなる。


「君もわかりやすいね」

「えぇ!?そ、そうですか…?」

「うん。君も好きなんだね。一松のことが」

「…はい」


そう。私は一松君のことが好きだ。
恋をしている。

もちろんご主人のことも好きだけど
そうじゃなくて恋愛的な意味で。
だから私はよく一松君の家に行くのだ。


「でも、一松君にはほかに想い人がいるんですよね」

「しかも、同じ兄弟で同じ性ときた
 それで悩んじゃっているんだよねぇ
 一松の心を覗く前から知ってたことだけどさ」


エスにゃん先輩は一度、人の心を読めるようになったことがある。
その時に、『エスパーにゃんこ』という名前をもらったのだそうだ。


「私は、一松君に気持ちを言うことなんてできないし
 一松君の恋を応援してあげることもできないんですね
 ただ、慰めてあげることしかできない」

「我々は猫だからね。仕方ないよ」



自分の無力さを痛感しもっと悲しくなる。



「おいおい…。猫が泣くなんて聞いたことがないよ」


気づいた時には私の目から大粒の涙がこぼれていた。



「…君がそんなにも一松のことが好きだというなら
 手を貸してあげても良い。」

「え?」

「さぁ、作戦会議だ。ついてこい」



わけもわからぬまま、私はエスにゃん先輩を追った。

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設定タグ:BL松 , カラ一 , おそ松さん   
作品ジャンル:恋愛
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らむ。(プロフ) - リオさん» ありがとうございます!とても嬉しいほめ言葉です!(*´▽`*)がんばります! (2016年9月15日 21時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - とても素晴らしい作品でした これからも頑張ってください! (2016年9月15日 17時) (レス) id: 889e2571f1 (このIDを非表示/違反報告)
らむ。(プロフ) - 妖精さん» こちらこそ、最後まで読んでくださりありがとうございます!私も二人の甘々を書いていきたいです笑 (2016年9月9日 22時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)
妖精(プロフ) - ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ありがどうございまじた。゚(゚^ω^゚)゚。2人の甘々を見ていたいですぅぅぅう! (2016年9月9日 22時) (レス) id: 23cfb2a52c (このIDを非表示/違反報告)
らむ。(プロフ) - りん@カラ松girl☆さん» こちらこそ、素敵な作品をありがとうございました!^^ (2016年9月7日 20時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らむ。 | 作成日時:2016年8月25日 9時

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