【BL松】The course of true love never did run smooth.2【カラ一】

二日目。8 ページ6

side松野カラ松



狭い。


狭すぎるぞ。この風呂。



い、一松と密着してしまうではないか！！



やばい。これはまずいぞ。

まず、一松が風呂入んないのって聞いてきて…
頑なに断っているのも、一松はただの兄弟と風呂に入っているわけなのだから
おかしいだろうと思い、仕方なく入ってみたが…

この状況…



ひっじょーにキビシー！！



って言っている場合じゃない！！




しばらく、沈黙が続いた。

それを割ったのは意外なことに一松だった。



「ねぇ。あれ、どういう意味」


「え？あ、あれって？」


「昨日の。……ずっと前から月は綺麗だったって」




そんな質問がくるとは予想していなかった。



だって、あれは。




「別に、特に意味はないさ。
　brotherたちの言う、痛いってやつなのかもしれないな」


「…本当に？」


「逆になぜ、一松はあの言葉に意味があると思うんだ？」


「……僕は」


「ん？」



一松が何か言ったようだが聞き取れない。




「…僕は、僕に対するカラ松の行動すべてに、意味が欲しい」




一松は体育座りをして、膝をかかえそこに顔を埋める。

まるで、自分の奥底にある本当の心を見せたみたいだ。


それでいて、また隠そうとしているようで、



心臓が高鳴る。

今、俺は俺を抑えきれない。



俺は、一松が座っている後ろの浴槽のふちに両手を置く。

所謂、壁ドンみたいな感じ。
浴槽ドンと言っていいのだろうか。




「一松、それはどういう意味だ」

二日目。9→←二日目。7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す