三日目。7 ページ15
一松。一松。一松。
一歩踏み出すごとに気持ちが大きくなる気がする。
会いたい。
今すぐに。
路地裏、公園、とにかく猫が集まりそうなところ。
一松がよく行くところ。
探し回ったが見つからない。
「一松…」
俺は焦った。
なぜだかわからないが、一松がどこかへ消えてしまいそうで怖かった。
にゃあん。
ふと聞こえたのは、あの鳴き声。
「一松君は、海にいる」
白猫は淡々とそれが当たり前のようにしゃべった。
俺は猫がしゃべったことに対していちいち驚いている暇はない。
「なぜ、そう思うんだ?」
「一松君は、いつも言ってた。
死ぬときは、海に行くって」
「し、ぬ」
頭を鈍器で殴られたような感覚。
一松がしぬ、だなんて考えるだけで吐きそうだ。
「私のせいだ。一松君が死んじゃう。
お願い。早く行って。一松君を助けて」
猫らしくない猫は涙を流した。
「当たり前だ。cat。俺がすぐに行ってやるさ」
この猫は、一松のことを愛しているのだな。
いつも一松がやっているように猫をなでる。
「もう一つ。お願いが。
どうか、一松君を幸せにして。
一松君は、死ぬときは、あなたと一緒がいいと、言っていた。
そして、もし一人で死ぬ時がきたら、
海が、いいと。だって、それは……」
その言葉を聞いて、俺はどうしようもなく一松が好きだと思った。
愛してると思った。
今までの、何倍も何百倍も。
一人でなんて死なせるものか。
「わかった。約束しよう」
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らむ。(プロフ) - リオさん» ありがとうございます!とても嬉しいほめ言葉です!(*´▽`*)がんばります! (2016年9月15日 21時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)
リオ - とても素晴らしい作品でした これからも頑張ってください! (2016年9月15日 17時) (レス) id: 889e2571f1 (このIDを非表示/違反報告)
らむ。(プロフ) - 妖精さん» こちらこそ、最後まで読んでくださりありがとうございます!私も二人の甘々を書いていきたいです笑 (2016年9月9日 22時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)
妖精(プロフ) - ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ありがどうございまじた。゚(゚^ω^゚)゚。2人の甘々を見ていたいですぅぅぅう! (2016年9月9日 22時) (レス) id: 23cfb2a52c (このIDを非表示/違反報告)
らむ。(プロフ) - りん@カラ松girl☆さん» こちらこそ、素敵な作品をありがとうございました!^^ (2016年9月7日 20時) (レス) id: efe69f3414 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らむ。 | 作成日時:2016年8月25日 9時