検索窓
今日:2 hit、昨日:37 hit、合計:20,502 hit

その名前を ページ9

オ「…オズワールでいいよ、」




彼はそう言いながら、


パーカーのフードを人差し指で上に持ち上げてこちらを見つめている




さっきまでフードで見えなかった彼の目が、


まっすぐと私に向いていて




その星のような美しさに思わず息をのむ






『…え?』






絞り出せた言葉は、だいぶかすれていた



思いもよらない彼の言葉や行動が


私に与える影響は絶大だった







しばらくの沈黙が続く




彼がどういう意味でそれを言ったのかわからなくて


私は何も言い出せずにただ彼の言葉を待った







オ「いや、まあ遊ぶくらいの仲だし、家名じゃなくてもいいのになと思って」


(あぁ、なんだそういう、、)





内心どこかで、してはいけない期待をしていたからか、



期待とは違うものにがっかりする気持ちと



彼も仲がいいと思ってくれていたんだ、といううれしい気持ちで




なんとも表しきれない複雑な感情になる





(急に腕つかんで引き止めるくらいだから、変に期待しちゃった

まったく、、ほんとに罪な男だなあ、、、)




罪な男、そうは思っていても



彼を好きなままでいる私は、相当バカなんだろうな、と



自己嫌悪に陥りながらそれを振り払うかのように自分の翼を広げた






『じゃあ、また明日ね、オズ!!』






大きな声でそういうと、彼は目を見開いて私を見る



それを見て、あぁまた新しい彼の顔が見れたなあ、なんて


思わず笑みがこぼれて、その顔を隠すかのようにすぐ飛び立った






(あだ名呼びってなんだか急に距離が縮まったみたい)






ナルは帰る途中、顔のにやけが全く収まらなかった。











オ「っ!…そういうところだよ、、」



その後、真っ赤にさせた顔を両手で覆いしゃがみこんだ彼がいたなんて



ナルはまだ知らないのである

日常業務と頼れるオトモダチ→←興味は脅威



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らむねるねるね | 作成日時:2023年1月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。