【魔入間】アンラッキーを添えて【オリアス・オズワール】 (ページ13)

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お昼休憩と出会いページ13

時間が過ぎるのはあっという間で

さっき学校で仕事し始めたばかりだというのに

気が付けばもうお昼休憩の時間になっていた

(とはいっても、

教師にお昼休憩なんてのはほぼ存在しないんだけども)

そう、お昼休憩とは実質生徒のために作られた学校のルールで

教師にもあるにはあるのだが

ご飯を食べるだけで大体の先生がすぐに仕事に戻っていく

私はご飯を食べなくても基本へっちゃらなので食べなくてもいいのだが

周りに先生がいるときは無駄に心配されるため食べるようにしている

前に食べずにそのまま仕事しているのがバレたときには、

ロビン先生は食べるまで引っ付いてお野菜コールされるし

メメは無言で机にご飯を置いて食べろの圧をかけてくるし

モノノキ先生には食べることの大切さを長々と熱弁されるし

ダリ先生はネタ発見！と面白そうにメメにチクるし

ツムル先生には精神面を心配されるし

バラム先生にはそれから数日間食べたかどうか確認され続けたし

それからオズには…、

それはもうびっくりするほど死んだ目と真顔で腕を鷲掴まれ強制連行された

え、私〇される？、と思ったほどの圧と恐怖を感じたのを覚えてる

(本当に、悪魔学校(バビルス)の先生はいい悪魔(ヒト)ばかりだ)

周りの人に恵まれて、助けられて

本当に幸せ者だなあと思う

半分人間であることは、メメ以外には伝えられていないし

なんだかだましているような、罪悪感を感じてしまう時もあるけれど

(それでも、ここにいたいって。

ここにいさせてくれって心が望んでる)

書類の保管場所に向かうために中庭を歩きながら考える

考えたところで、私が半分人間である事実に変わりはないし

みんなにそう簡単に話せないのも、どうしようもないのだけれど

でも、今が幸せすぎるせいで、

それがなくなってしまったらと、つい考えてしまうのだ

(あぁ、悪魔学校(このばしょ)を失いたくないんだな、私は。

魔界(ここ)が、私にとっての居場所なんだ)

なんとなくわかってはいたつもりだけど、今改めて自覚する

最近もやもやとしていた何かが、ストンと落ちていったのが分かった

「わわ！うわぁっ！！！」

そのままぼーっと歩いていると突然裏庭の奥から誰かの声が聞こえてくる

なにやら少し焦っているような、驚いているような

何か緊急事態かなと急いでその声の方に向かった。