【魔入間】アンラッキーを添えて【オリアス・オズワール】 (ページ31)

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オ「＿＿俺から逃げれるなんて、思わないでね」

そう呟いた彼に、またぴしりと体が固まる

そんな私の反応を見て面白そうに、

機嫌がよさそうに離れていった

ヒ「、、、ナル？大丈夫？」

『へぇ！？あ、うん！大丈夫だよ！！！！

ちょっと心臓が鳴りやまないだけで！』

ヒ「いやそれ大丈夫って言わねぇよ」

オズはダリ先生と先に歩いて行ってしまい、

遠くなってしまった彼を目で追いながらメメと話す

恋愛的なことはあまり慣れていない私だけど

私じゃなくてもあれは反則モノなんじゃないだろうか

本当に心臓に悪いことこの上ない

ヒ「、、こういうの、聞かないほうがいんだろうけど…

今なんて言われたの？」

『へ？あー、いやあの、"逃げれると思うなよ"って』

ヒ「は？何その急なホラー展開」

『…まぁ、お昼にいろいろあって、逃げちゃった私が悪いんだけどね、、』

話すと長くなるから、と説明を省こうとすると

メメの目つきが変わる

詳しく聞かせろよ、という無言の圧がすごい

＿着信デス、着信デス＿

彼女の圧からどう逃れようかなと考えていると

ベストなタイミングで私のス魔ホが鳴る

メメのジト目に耐えつつス魔ホを見ると

電話をかけてきたのは姉だった

電話をそのままにするわけにもいかず、彼女に一言断って電話に出る

っていうのは建前で、この話題から逃れたかったのが本心なんだけども

『もしもし？どうｓ』

「あ、ねぇナル、大変なの！家入れなくなっちゃった！」

『、、、、はい？？？？？』

開口一番からとんでもないことを聞いて困惑顔のまま固まる

それを見ているメメが、不思議そうに私を見る

『いや、言ってる意味が、』

「そんでさ、私も魔関署から出られなくなっちゃって～？」

『え？は、え？え？なんで？犯罪者？』

「やだなぁ、無罪だよ無罪～、、

ただほんのちょーっと興味本位で事件に首突っ込んじゃっただけで」

『いや突っ込んだんかい！』

じゃあ有罪じゃねえか、、と心の中でツッコむ

彼女が何の事件にどのように関わっているのか聞きたかったが

詳細は聞けずあまり状況は呑み込めなかった

彼女曰く、家宅捜索が入ることになり

現状維持のため今家に行っても入ることはできないらしい

巨大な家だからか、捜索に数日はかかるそうで

この電話はそれについて知らせるためのものだったようだ