占星学準備室 ページ26
オズに手を引かれてやってきたのは
彼の担当する占星学の準備室だった
そこにはいろんな惑星や小惑星、月が四方に飾られていて
まるで異空間に入ったかのような神秘的な空間だった
(綺麗、、、、まるでオズみたい)
一つ一つのものがきらきらと輝いて見えて、
思わず見とれて足が止まる
オ「__気に入った?」
『…っ、はい、すごく綺麗で見とれちゃいました、』
オ「…。ここには誰も来ないから、普通に話してくれればいいよ」
『あ、え、、ほんと?じゃあ、お言葉に甘えて!』
ここに座っててと指定された椅子におとなしく座る
オズはというと奥の方に何かをしに行ってしまって、
待つしかなくなってしまった私はもう一度周りを見渡した
すべてがその場所にあるからこそ完成しているような
一つ一つがこの空間のメインで、主役で、
何一つ欠けては完成しないその輝きが切なくて美しい
そんな輝きを私が下手に触れたら空間を壊してしまいそうで
触れたいと思った気持ちは静かに心の奥にしまい込んだ
(こんなところに、私なんかが居ていいのだろうか)
あまりにここにふさわしくない自分に、引け目を感じていると
オズが奥から戻ってきた
そしてとってもおいしそうなにおいがしているそれを
私の前の机に置く
オ「何にも食べないよりはマシでしょ。」
『カップ魔ーメン、、、?…くっ、、、、』
オ「ちょっと、、、何笑ってるの」
『あはははっ、ううん、なんでもない、なんでもないよ』
あまりにこの場所に似合わなくて耐え切れず笑う
彼もいつもこの空間で、そんな感じなのかなあ
でもある意味、それも彼らしいなと口元が緩んだ
そんな私を見て、そもそも何も食ってないのが悪いんだからなと
やや恥ずかしそうに笑う彼は、
いつもの見慣れた姿と同じで幼く見える
そんな彼を見ていると自分が悩んできたことが
すごくちっぽけに感じて、心が軽くなっていく感覚がした
オ「__元気、でた?」
『…え?』
オズはそういうと、私の隣の椅子に座る
机に頬杖をつきながら、私の方を見た
にやりと笑う彼の輝きが、あまりにここに似合いすぎている
(もしかして、、バレてた…?)
割と表情や言葉には気を付けていたつもりなのに
今まで、ほとんどの
彼はいとも簡単に、私を見抜いた
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作者名:らむねるねるね | 作成日時:2023年1月25日 22時