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『ねぇ、入間君』



微笑みながら、彼を見る


不思議そうな顔をした彼に、チョークを置いて語りかけた




『嘘、ついてるかどうかわかったのも、

ある先生の家系能力を使ってた。だからわかってる。』


イ「あ、、、。」




明らかに困惑した彼の前へと歩みを進める





『人間について、…どうして聞いたのかな?』




悪魔で事実確認のため


でも、最大の警戒をしながら


彼にその真意をもう一度問う



私を見て彼は息を飲むと、その口を開いた





イ「…先生は、人間にあったらどうしますか、?」





(、そう来るか)



質問を質問で返す彼


でもその目は、まっすぐに私を見つめている


質問から逃げているようには、見えなかった




『、、そうだな、保護する、かなあ

魔界(ここ)は危険がいっぱいだし、守らなきゃ』


「、、保護、ですか?」


『うん。それでなんでここにいるのかとか、

これからどうしたいとか聞いて、その子の意志を尊重する』


「、、、食べたりとかは、しないんですか?」


『え!食べ!?…あぁ、(そっか、悪魔は食べるんだったなぁ)

いや、私は興味ないかな、むしろ食べたくないよ』



(食べたら、共食いだし、、とは言えない

いやうん、考えたくもないな)



一瞬グロテスクな想像をしかけそうになったのを必死に振り払う


なんだかもう少しで彼の真意にたどりつけそうな気がして、


私は言葉をつづけた





『入間君、私、君に一つの秘密を話したの覚えてる?』


はいと元気よく返事が返ってくる


そんな彼に、畳みかけるかのようにつぶやいた




『つまり、私の弱みを教えたわけだ。』


イ「…え?あ、はい、?」


『うん、だから、よければさ、










君の秘密も、私に教えてくれないかな?』








入間君はまた目を見開いて私を見た



勝手に自分から話しといて


我ながらずるいと思うし、大人げないと思う


でも、こうせざるを得ない


彼の罪悪感に、訴えかけるしかないのだ





彼はしばらく考えるようにうつむいて


意を決したように私に向きなおる




その目はしっかりとした強い意志を感じて、


私は次にくる言葉を受け取れるよう、息を飲んだ














イ「…先生、僕、人間なんです」









『…へ?





はぁあああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?』





彼の言葉を受け止めるために構えた心は

予想の遥か上をいったせいで、受け止めきれずに叫び声をあげた

ラッキーを呼ぶアンラッキー→←・



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作者名:らむねるねるね | 作成日時:2023年1月25日 22時

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