んーっとね。 ページ30
kr.side
食堂を出て部屋に戻るまでの廊下。
si「でも、どうします?計画が大事ですよね」
kr「どうしよっか。」
tr「あ、みてみて」
トラゾーが指を指した先に居たのはAさんだった。
目の下のクマが目立つ。
いつの間にこんな猫背になってしまったのだろうか。
si「Aさ〜〜ん!!」
『ぁ、し、しにがみくん…』
kr「大丈夫ですか?」
tr「ものすごく疲れているんじゃないですかね…」
『全然!そんなことないよ!』
si「…ごめんなさいね!やることがあるんじゃないですかね!声かけてすみません…」
『…いや、いいよ』
kr「お身体に気をつけてくださいね」
『うん、ありがとう』
のろのろと足を動かしてどこかへ行ってしまった。
もしかしたら本当にどこか知らないところへ行ってしまうのかもしれない。
そう思うと今すぐあの足を止めてしまいたい。
彼を追いかけて。
si「ちょ!!クロノアさん!?」
tr「どこいくの!」
足が勝手に彼の方へと動いてた。
kr「Aさっ…」
『…なに?』
kr「あの……その……もし…A…さんが、どっか知らないとこに行っちゃったら、俺もどこか知らないところに逝きますからね」
『だめだよ、みんなにはまだ光があるんだから。』
kr「光なんてあったらここになんていません」
『ここにいれることが光だと思ってよ』
kr「Aさんが辛そうなのは光ではなく暗闇です」
『なんで俺なの』
kr「…」
『理由なんてないんでしょ、みんな、理不尽なんだから』
kr「っっ……」
頰に暖かいものが通る。
『あ、ごめ、泣かせるつもりは…』
kr「…ちがくて…言いたいことが……あります…」
『なに?』
kr「理由がないと…言うことではなく…Aさんがいいのは…好きだから…仕方ないと…思うんです…」
頰についた暖かい水を袖で拭き取って。
『えっ…』
kr「好きなんです」
『す…』
kr「みんな…今Aさんの頭の中に…浮かんだ人全員…Aさんのことが好きなんですよ」
si「ちょ…クロノアさん…速い…」
tr「はぁ…はぁ…」
kr「あ、みんな、ごめん、Aさんとお話ししてた、Aさんに聞いたら兄さん?って人が一緒に行ってくれそうだよ」
si「さすが…ですね…」
kr「また喋りましょうね」
『…うん…、!』
ガーベラのような笑顔が彼の顔に広がった。
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飽き性ドクズのアイリスちゃんrivu@ぬーどる。(プロフ) - 月の光さん» よくお気づきに!考察が素晴らしい… (2022年5月8日 17時) (レス) id: 962305250b (このIDを非表示/違反報告)
飽き性ドクズのアイリスちゃんrivu@ぬーどる。(プロフ) - スイカさん» スイカさん他作品にもコメントをしてくださってありがとうございました!本当に心の支えでした!活動これからも頑張ります! (2022年5月8日 17時) (レス) id: 962305250b (このIDを非表示/違反報告)
飽き性ドクズのアイリスちゃんrivu@ぬーどる。(プロフ) - ノレムさん» 二つの作品にコメントを!ありがとうございます!!声に出してしまうほど…それは本当に嬉しいです!これからもノレムさんの好みに合った話を出していけたらな、と思っています! (2022年4月24日 8時) (レス) id: 53c09612aa (このIDを非表示/違反報告)
ノレム - …好きです…声に出してしまいました😅こういう系自分好きなので…ありがとうございます(?)そして応援しています!コメ失礼しましたぁ! (2022年4月23日 10時) (レス) @page1 id: fd4a7cceaa (このIDを非表示/違反報告)
スイカ(プロフ) - 凄い好き、なんか、凄い(凄く自分好みの終わり方をしたので語彙力が無くなった) (2021年11月19日 0時) (レス) @page38 id: 347810bbd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬーどるのめん。 | 作成日時:2021年9月26日 16時