12 初日 ページ12
「はあ…はあ…。何とか着いた、予鈴3分前…！」
学校に入ってからは力を使わずに小走りで走ると教室らしきモノが見えてきた。
「ここで合ってるよね…。」
1-Aと書かれた大きな、いや大き過ぎるドアに圧倒されつつも恐る恐るドアを開ける。
教室を見渡すと頭のツンツンした男子が机に足をかけ座っているのを見て度肝を抜かれる。
頭の良い高校にもヤンキーがいるもんだなあと思いつつも、席を確認し着席すると隣に既に座っていた男子に話しかけられた。
「すんげえ汗だくだけどダイジョーブ？俺上鳴っつーんだけど今度飯行かね？」
お隣さんの金髪男子、上鳴君に話しかけられたが突然のご飯のお誘いに困惑する。
「え、うん、良いよ…。」
初対面の人をご飯に誘うなんて相当ご飯が好きなんだろう。…てか私の名前言うの忘れた。
一息付き携帯を確認すると、通知が有り得ない数になっていた。
大量通知の正体は焦凍からのLINEと着信履歴。
焦凍、私が寝坊したから連絡くれてたのか…申し訳ないな。
そういえば焦凍って何組なんだ？
ここのクラスには───いた！！
クラスを見渡すと焦凍とばっちり目が合った。
こわっ！いやこわっ！めっちゃ見てる！と思いつつも両手を合わせ謝罪のポーズを取ると少し笑ってくれたような気がしたので安堵する。
「担任の相澤消太だ、宜しくね。」
なんか知らないうちに担任の先生来てた。
「早速だが、これ着てグラウンドに出ろ。」
あれは体操服…！
……入学式は？
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作者名：薫 | 作成日時：2020年8月12日 1時
