君に笑顔は似合わない。【天馬司】【神代類】 (ページ15)

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番外編…伝えたい… ページ15

※続きです

…着いた、司先輩の家。

震える指でインターホンを押す。

「ピンポーン」

？『はー…って、Aか？』

『え、司先輩…！？』

まさかの本人が出て来た。

嘘、てっきり妹の咲希さんが出て来るかと思った。

司『何の用だ？こんな遅い時間に女子１人は危ないぞ！』

『あ、はい…すみません、』

司『とりあえず開けるから中に入れ』

ガチャ、と音がしてロックが解除された。

内側からドアが開く。

きっとパジャマの上から来たのだろう、パーカー姿だ。

司「すまん、今風呂から上がった所でな！」

『あ、大丈夫です。お邪魔します』

初めて上がった…司先輩の家…。

超豪邸…一部吹き抜けの部屋がある。

思わず見とれていれば、チョコの事を思い出した。

『あの…今日、咲希さんやご家族は……』

司「咲希はバンドの練習で、両親は少し遅くなるらしい」

『だから司先輩が出たんですか…プライベート中すみません』

司「ここで話すのもあれだし、オレの部屋に行くか！」

司先輩の部屋…！？

絶対綺麗じゃん…もう自分の家帰れなくなりそう…。

司「さあ、入ってくれ！」

『…！綺麗ですね…！』

司「そうだろうそうだろう！オレは未来のスターだからな！」

でも、よくよく見れば “ 綺麗 ” と言うより、

“ 物が無い ” と言った方が……。

てか、どのタイミングで渡そう？

私から言うのもあれだし…。

司「Aは、オレに用があったんだろう？」

『あ、はい…これ、なんですけど』

そう言って、バッグの中からカップケーキを取り出す。

それを見た司先輩は、多少目を見開いた。

司「これ…カップケーキ、か？」

『はい、今日バレンタインなので』

司「…そうか、ありがとな！」

そのカップケーキを冷蔵庫に入れに行こうとしたのか

司先輩が立ち上がる。

駄目だ、行かせちゃ駄目。

今、言わなきゃ…！

ぎゅっと司先輩の袖を掴んだ。

司「！ …A？」

『これ…本命、なんです』

司「…は……」

『司先輩が好きなんです…！』

…言った、言ってしまった。

もう後戻りはできない。

目を固く瞑って、返事を待った。

司「…そう、だったのか」

『……っ、はい』

ふわり、と何かが被さった。

１人しか居ない、司先輩だ。

『つ、司先輩…？』

司「すまん…！今のお前が、可愛過ぎて…」

『え……』

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本当すみません、文字数です。

次で本当に終わります。