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センラくんの言い分は正しい。
そしてこの状況だと圧倒的に私が悪い。
でも状況説明はしなきゃならない。お互い自分の立場を理解しないといけない。
「俺よりあの男が良いんか」
「っそんなわけない！！！！
最初あのBARに来る前に一回話しかけられてたの！連絡先交換しないと帰さないって手握り締めてくるから仕方なく……！後で消せばいいかなって思ってたけど、早く忘れたくてお酒のことばっか考えてたら忘れてたの………」
「………」
「すぐに消さなかったことに関しては謝る………不安にさせてごめん。」
テーブルの上においてあるスマホを取ると、すぐに開き男性の連絡先を完全に削除する。それを見せるようにセンラくんに向けて突き出す。
「ほら。消した。」
そう言うと、センラくんはソファーから立ち上がり、私の前まで来ると優しく抱き締めた。肩口に顔を埋めるようにして、顔をグリグリと押し付けてくるセンラくん。
不安にさせちゃったんだなと、申し訳無さが募る。
「ごめん。俺も強く言い過ぎた。Aに限ってそんなことあるわけ無いのにな。でも、本当に不安やった。」
「……ごめん」
「もう家以外と俺が近くに居る以外の所では泥酔しないって。沢山お酒飲まないって。約束して？」
「分かった」
改めてギューと腕に力を入れるセンラくん。普段の余裕があってスパダリな部分隠れて、本当は少し繊細な人だったのかもしれない。
「ほんまに……怖かったんやからな……Aが遠くに行っちゃう気がして。俺はもうAが居らんと生きてけんのに」
え、何この可愛い生物
人間？
誰の？
私の。
最高。(自問自答)
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作者名：カエデ | 作成日時：2023年9月17日 9時
