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可愛いひよりちゃんの可愛い上目遣い。さすがの万次郎も、これはイチコロっしょ。
さて、どう出る?万次郎。
「Aー、オマエのチャリってさ、ピンクと黒のやつだよなー?」
―――そしてまさかの完スルーぅぅぅぅ!!
まるでそこに人なんて始めからいなかったみたいに、振舞っております傍若無人の万次郎クン。
「………ぇ?」
ほらほらひよりちゃん、めっちゃ困惑してるじゃないか。信じられないって顔してるよ。
ここはドラケン君の、「マイキーは興味ない奴とは話さねぇんだよ」っていう注釈が必要なところだよ、まったく。
……いや、駄目だわ。それ、言っちゃったらあかん系のやつ。滅茶苦茶角が立つわ。
「いくら友達でも、他校の生徒は許可がない限り、学校に入っちゃダメっていう規則があったよね、Aちゃん!?」
えぇー……、私?私ですか?これ、私が悪いの?
万次郎に向けていたうるうるおめめとは一転、凄い怖い顔で睨まれてます。
「いや、あの、確かに私も、来ちゃ駄目っていうのをしっかり説明できていなかったりしたけどさ………、あの、」
しどろもどろになりながら喋っていれば、急に割り込んでくる万次郎。
「は?オマエさ、何でAのこと責めんの?オレがやりたくてやってんだからさ、コイツは関係ねェだろうが。頭沸いてんのか?テメェみたいな脳みそカッスカス女には用がねぇから、二度と話しかけんじゃねェ………痛って、なにすんだよA!」
「初対面の女の子にそこまで言うアンタは一回、人生やり直したほうがいいよ。受精卵辺りから」
酷すぎだろアンタ。ひよりちゃんときたら、羞恥か怒りかどっちか分からんけど、取り敢えずめちゃめちゃ赤くなってるじゃないか。
「ごめんね、ひよりちゃん。この人も悪い奴じゃない………ことはないけど、こういうやつだと思ってくれたらありがたい。……ほら、万次郎も謝れ」
「スミマセンデシター」
申し訳ないという気持ちが欠片も含まれていなかったけど、そういうものとして扱うしかない。これ以上言っても無駄、私が疲れるだけ。
「歩くのしんどいから、後ろ乗せて♡」
「無理♡」
にっこり微笑んで返せば、チッと舌打ちされる。でも嫌なもんは嫌だ。パンクする。
そんな私たちを、隆とひよりちゃんがじっと見つめていたことなど、私は知らない。
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ま - え、これって駿台模試の英文ですか!? (2022年5月22日 13時) (レス) @page15 id: 8b077b9bca (このIDを非表示/違反報告)
わたし - まって、私坂本なんだけどw (2022年5月11日 17時) (レス) @page6 id: 4ecae0ff80 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - シュウさん» そうなんですよ…時間があればいろんな人のエンドつくりたいとか思うんですけど、話数的に厳しかったり…(´・ω・`)楽しみにしてくださってありがとうございます! (2021年9月28日 7時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
シュウ(プロフ) - 夢花さん» この作品いつも楽しみにしています。三ツ谷も千冬もマイキーも選べない!各々のエンド作って欲しいです(土下座(願望なだけなのでご無理はなさらなず) (2021年9月28日 4時) (レス) id: ad2f2b2a8f (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 千冬…………まぁ、可愛いければなんでもいいよね!!!うん!!! (2021年9月24日 18時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年9月3日 9時