たらたら8 ページ9
そう答えれば、途端に目をキラキラさせ始める万次郎。おー、変わり身はやっ。さっきまでの陰鬱なオーラがまるで噓のよう。
「ホントか！？ホントに許してくれんの！？ドッキリとかじゃなくて？」
「そんなドッキリ聞いたことないけどな」
許す許さないドッキリ？どうでも良すぎて逆に面白いのかもしれんけど。
「前ひどいこと言ったの私だし。メールでも謝ったけど、一応謝っとく。ごめんね」
メールでも謝りましたけどね！返事返してくれませんでしたけどね。…それはもういいや。今更蒸し返すようなことでもないし。
いや、それはその…、とか口をもぞもぞさせてたけど。何言ってるのかよく分からん。
―――でも、私のたった一言で喜んだり落ち込んだりする万次郎が、ちょっとだけかわいいな、と母性にも似た感情が沸き上がる。
そんな思いからか、気づけば勝手に私の腕は、万次郎のピンクゴールドの髪を撫でていた。
こんな事前にもあった気がするな。そうだ、泣きじゃくるこの子を、膝枕してあげたんだっけ。万次郎は驚いたように目を見開いてるけど、私にされるがまま。
「万次郎泣かせたらドラケン君に怒られちゃうしな。…仕方ないから、許してあげる」
自分でも上から目線だなーとか思ったけど、仕方ない。向こうが下手に出てくるなら、こっちは上手に出ないと。割に合わないってもんだ。
「んなことで俺泣かねーし」と不機嫌そうな顔が、尚更子供っぽい。…このまま撫でててもいいんだけどさ、そういえば私トイレに行くとこだったんだよ。
「あのさ、」
「ゴメン万次郎、私そろそろ尿意が限界に近付いてきたからトイレ行くわ」
「っは！？…おまっ、尿意とかそーいうの口に出すなよ、仮にも女なのに！」
これでもかなりオブラートに包んだんですけど。「漏れる」っていうよりマシじゃない？仮にもって失礼だな。そして謎にデジャヴ。
何か真剣なこと言いかけてたけど、私はそろそろ膀胱が破裂しそうなので。
トイレを出ると、そこに万次郎の姿はなく、代わりに胡桃ちゃんがいた。…なんか今日は予期せぬ出会いが多いわ。そして胡桃ちゃん目が笑ってないわ。怖いわ。
「恵まれてるね、Aちゃん。カッコいいお父さんに、綺麗なお母さんに、裕福なおうち」
お、おう、いきなりどした？そりゃ私も、自分が人並み以上に幸せな生活を送ってることぐらい自覚してるよ。
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キャラメルシュガー(プロフ) - まって..wwこのお話面白すぎて夜中なのに爆笑してしまったwww作者さん神‼️ (2022年8月18日 0時) (
レス) @page18 id: 9b02bb5cbf (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - 全部千冬が引き継ぎます!! (2021年9月3日 10時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - あとなんか知らんけどバジリスクが4ぬとこめちゃ冷静でした丸 思い言え無くて残念だったねバジリスク…君の無念はきっと千冬が果たしてくれるよ多分！ (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - なのはさん» なんか壮大なストーリーが始まる予感…っ!! (2021年9月3日 9時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雨降り星さん» そう…これが…黒い衝動の始まりだった…(((おやめなさい (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨降り星
| 作成日時：2021年8月21日 0時
