たらたら29 ページ30
「んで、お前はこの後どうすんの」
「んー、日焼け止め塗りなおした後ちょっと泳ぐ。ボート落とした」
「フーン…」
口を20回ぐらいゆすいだ後、万次郎にそう答える。今日は胡桃ちゃん来てないから、万次郎も暇なんだろうなー。…胡桃ちゃんの水着ちょっと見たかったから、残念だけど。
「日焼け止めって、そんな何回も塗んの?」
「もちろんだよ、定期的に塗りなおさなきゃ。後から悲惨なことになるからね」
もはや私の生命線といっても過言ではない。
「…俺も手伝おっか?」
「へい?」
「背中とか、一人で塗るのは難しいんじゃねぇの?だからオレが、手伝おうかって言ってんだけど」
「――あ、マジ?それは確かにありがたいかも。んじゃ、お願いするわ」
有難い提案に、遠慮なく甘えさせて頂こう。
――――そして数分後。
「うおおおーー…」
「ここか?ここが良いのか?」
「もうちょい外側。…あっ、そこそこ、ふあああーー」
現在、マッサージしてもらってる最中なう。最初は普通に背中塗ってもらってたんだけどさ、なんか途中からマッサージに変わってた。
いや、この万次郎の指圧が絶妙なんだよ。強くもなく、弱くもなく、丁度良い。普段の疲れが一気にほぐれていく感触に、そりゃ嬌声も洩れるってもんだ。
「…それにしてもオマエの水着、ちょっとダイタンすぎ」
「んへ?…ああ、うん、それは私も思う。パンツの部分とか、横のヒモで止めるんだよ?ほどけたら私の人生終わるよね。…まあ、ほどけないようにきつく結んだけどさ」
「フーン…」
気が緩んでいたせいか、ぺらぺらといらんことまで喋ってもうた。まあいいや。
「あ、コラ」
「…チェッ、バレたか」
さり気なく前側に回ってきていた不埒な手を、ぺしんとはたく。…まったく、これだから男ってやつは。胡桃ちゃんに本気で殺されるぞ、アンタ。
「えー、もうちょいやってよマッサージ」
「ヤダ、疲れた。今度はAがやって」
「えー…、もう〜分かったよ。…こんな感じ?」
「あ、スゲーいい。…違う、もうちょい下」
万次郎の顔が、ふにゃり、と緩んでる。私もこんなみっともない顔さらしてたのか。
暫くして止めたら、もっともっと、とねだってきたけど断った。指が死ぬ。
しばらく不満そうだったけど、急にパッと目を輝かせて。
「な、どっちが早いか勝負しようぜ、A!」
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キャラメルシュガー(プロフ) - まって..wwこのお話面白すぎて夜中なのに爆笑してしまったwww作者さん神‼️ (2022年8月18日 0時) (レス) @page18 id: 9b02bb5cbf (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - 全部千冬が引き継ぎます!! (2021年9月3日 10時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - あとなんか知らんけどバジリスクが4ぬとこめちゃ冷静でした丸 思い言え無くて残念だったねバジリスク…君の無念はきっと千冬が果たしてくれるよ多分! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - なのはさん» なんか壮大なストーリーが始まる予感…っ!! (2021年9月3日 9時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雨降り星さん» そう…これが…黒い衝動の始まりだった…(((おやめなさい (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年8月21日 0時