チクチクハート (ページ13)

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Side 廉

二宮Aが言ってた事、
今日いきなり目の当たりにすることになった。

毎日ある数学の授業。だから今日も勿論あるわけで・・・平野くんと化学の授業が終わると同時にすぐに隣のクラスへ移動したんやけど、何やら騒がしい。

教室に入る前に止まってしまった。

二宮Aが絡まれてる？

あの派手な3人組は、この隣の文系クラスの女子か？

『二宮さーん、二宮Aさんだよね？』

ゆっくり顔を上げる二宮A。
あ、ちょっとウザそうにしてる。もうスラダン終わりそうやん・・なんて違うトコに目がいってしもたけど、続いた言葉に平野くんと目を合わせた後、再び二宮Aを凝視してしまった。

『二宮さんてー、ジュニアのニノの双子の妹なんでしょー？私ぃ、二宮さんと同じ中学だった子から聞いたんだー。ね、そうだよね？？』

猫なで声な女子からの質問に目を見開いたけど一瞬のこと。それからは小さく溜息を吐くと、再びスラダンに目を落とす。

ジュニアって・・なんやっけ？
ジャニーズ？？

そっか、だから関わるなって・・・
それはむしろ二宮Aサイドが関わって欲しくなかったって事か・・・。

『やっぱぁ、似てるね？二宮さん可愛い。ねぇねぇ、友達になってよ！いいでしょう？ねぇ！！』

「…私はあなたと友達にはなりたくない。」

ウザそうに顔を再び上げて二宮Aが言った。
おぉ、はっきり言うんやな。

『は？何？・・・せっかく友達になってあ・げ・る！って言ってんのに、どういうつもり？調子乗るのも顔だけにしてくんない？』

「はぁ・・・」

今度はあからさまに溜息を吐いて、
またスラダンに目を落とす。

っていうか、めっちゃ上から言うやん。
なんやあいつ。

しかも最後のん何？
「調子乗るのも顔だけに」？

は？