【黒バス】小さい頃から、お前のことが…[赤司征十郎]

第20Q　仕事抹消かよ ページ20

A「え、あ、さつき」

Aは桃井が話しかけてきたことに気付かなかったようだ。

桃井「何かあったの?何かさっきから表情が暗いというか…」

A「そ、そうか?ん、まぁ…今日の仕事キャンセルになったから、かな」

Aはそう言うと、はぁ…と、溜息を一つ吐いた。

桃井「え、そうなの?何で?」

桃井がそう訊き、しばらくしてから＿＿＿というか、10秒程にAが口を開く。

A「いや、何か、インタビューの記者さんが風邪でキャンセルされて…って感じだな」

桃井「記者さんって他にいるんじゃ…?」

A「ウチの事務所その人しかOKしなくて、だから仕事キャンセルになった」

桃井はなるほど…と、頷いた。

A「楽しみにしてたのにな…久しぶりに会えると思ったのに」

桃井「会えるって…誰に?」

A「あ、えーと、他校でモデルやってるやつ。涼太とそいつとオレでインタビュー受ける予定だったんだけどな…仕事抹消かよ」

桃井「え、もしかしてその子知ってるかも…?」

桃井が、顎に手を当てる。

A「ん、え、名前言っとくか?」

桃井「あ、うん。お願い!」

桃井の表情が真剣になる。

A「菅原夏喜(ｽｶﾞﾜﾗﾅﾂｷ)…知ってるか?」

桃井「えっ?!私!!!私!!!…夏喜ちゃんのファンなのっ!」

桃井は顔を赤くして言った。

A「お、マジか。明日休みだし、部活も午前だけだから…一緒に出掛けるか?」

Aは優しく微笑んだ。

桃井「え、え、え?!いいのっ?!だ、大丈夫?!」

桃井は興奮する気持ちと不安な気持ちが交じり合っているようだ。

A「ん、大丈夫だ。そろそろ部活終わるし、連絡しとくから」

桃井「わ、わぁ…あ、ありがとねっ♪」

桃井の表情が一気に明るくなった。

A「いや、オレはたいしたことしてねぇ……よっ?!」

バチィッ!!!

A達の所へボールが飛んで来た。

それを、Aが両手でしっかりとキャッチし、怪我をせずに済んだ。

桃井「きゃっ…!!!び、びっくりしたぁ…」

A「おい、誰だよ!!!ボールコントロールできてねぇ奴は!!!」

Aは力任せにボールをコートの中に放り投げると、ぐふっ、という声が聞こえた。

虹村「あ、すまねぇ。オレだわー…怪我はしてねぇか?」

と、虹村が頭を掻きながらこちらに来た。

久し振りの登場ですn(((

A「って…虹村さんかよ」

Aの顔は呆れた顔になった。

虹村「いや、まぁ…ごめん、オレが悪かった」

虹村はA達に謝ると___

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