第33話 ページ35
「多串くーん。屯所に女連れ込むなんてマセてんねコノヤロー。
そしてとりあえずソノ子は俺の命の恩人だから離せよマヨラー」
「ちょ、っと旦那ッ!ズカズカ入らないで下さいよ今の状況分かってるんですか」
「好きで呼んだ訳じゃねぇよ。さっさと俺の質問に答えて帰れ甘党」
「あーあー。めんどい人たちが集まって来ましたねィ」
昼間会った、銀髪の男が私の腕を掴む。
土方も、私の手を掴んだ。
山崎はおろおろとし、沖田といえば、能天気にあぐらをかいている。
離して欲しいそして解放して欲しい集合場所に行かせて欲しいもう夜は近づいていた。
焦りが頭の中を埋め尽くす。もう嫌だった。
あり地獄にはまったように、段々と面倒な状況に陥っている気がする。
だが、彼らはそんな私のことなんて気にしていない。
いつの間にか、言い争いが始まっていた。
「多串くんこわーい。そんなんだから煙草とマヨの摂取量が減らねぇんだよくたばれマヨ星人」
「黙れ万事屋。空気が腐る。脳に砂糖が詰まった状態でもいいから俺の質問に答えろ」
「ちょっと副長、旦那!言い争いなんてしてないでさっさと終わらせましょうよ」
「そーだそーだクソ土方。そしてこの俺に副長の座を譲りなせェ」
「手前はどっちについてんだ総悟」
小学生かお前ら。
そっちからしたら、私の都合なんてどうでもいいのかもしれない。
だが、こっちには自分の命が刃の前に差し出されているのと同意義だ。
媚び、狂いかけ、苦しみ苦しみ抜いた挙句、初めての地上だ。
幼いながらに犬死には心底ごめんだと思っていたし、今でもそのつもりはない。
「…いい加減にしてくれませんか。都合はあります。時間はありません」
自分でもびっくりするぐらいの低い声が出た。瞬間、彼らは固まる。
硬直し、冷や汗を流している。
痛い沈黙が落ちた。
◇
「…で、ジャンプの金を払って貰った訳か。年端もいかねぇ女に」
「それがどうしたマヨラー。手前だって年端のいかねぇか弱い少女拘束してるくせに」
「俺は仕事だ」
「関係ねーよ」
本格的に話が流れていく中でも、二人は火花を散らし続けた。
山崎と近藤に助けてと視線を送るが、何もしてくれない。
足の痺れが最高潮に達した頃だった。
「…あー、悪かったな。アンタは釈放する」
「…え」
どこで納得したのかどうかは分からなかったけれど。
どうやら外に出してもらえるようで安心した。
例え、日が暮れるまであと三十分ぐらいでも。
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飴崎 - ルーンさん» ありがとうございます〜。現状維持できるように頑張ります! (2015年2月7日 18時) (レス) id: 69cad8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
飴崎 - 英さん» ありがとうございます!今すぐ取り掛からせていただきますね! (2015年2月7日 18時) (レス) id: 69cad8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
飴崎 - バトラッシュさん» 頑張らせていただきます!読んでくださって本当にありがとうございます! (2015年2月7日 18時) (レス) id: 69cad8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
ルーン - とても面白いです!続編楽しみに待ってます! (2015年1月22日 2時) (レス) id: 04550145ac (このIDを非表示/違反報告)
英 - 面白かったです!続編楽しみに待っています! (2015年1月21日 7時) (レス) id: b6fd32bf94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴崎 | 作成日時:2012年8月6日 14時