2.冷たい心 ページ3
「手伝って欲しいこと??」
Aのいう事に3人で同時に首をかしげる。
実は…とAが話し始めた。
Aside
わたしには歳の離れたお兄様がいる。
名前はジーク。成績優秀で、お父様からもお母様か
らも期待されている。
両親はわたしに対して、ジークみたいになりなさいって…いつも言う。
わたしは勉強だって、魔法だって、全然上手に出来ない…
やりたくない、わけじゃない。
でも、本当にお兄様みたいには…なれない、格が違いすぎる。
でも、両親には、それが伝わらない。
もう半ば諦めつつあるその態度は、とても寂しいものに感じられた。
その“孤独”状態を救ってくれるのは、決まってお兄様だった。
お兄様はわたしに甘すぎるぐらい、優しくしてくれる
お兄様が両親の期待を背負って、私は以前より楽に暮らせる様になった…
そのかわり、お兄様が以前の優しい兄ではなくなってしまった。
(こんな話、この幸せな3人に話したところで、何も変わらないけど…でも、、、)
「…それで、お兄様を助けて欲しいの。」
出来るだけ、“あの子”を利用できるように…悲しそうに、必死に喋る
「Aは赤の城のお姫様だよね?」
沈黙を破って話始めたのはフウカだった。さっきまでヘラヘラしていたのに、真剣になって
「私たちは赤の城に用があってここまで来たの。今日知り合ってすぐだけど…わたし、手伝うよ!!」
…っ、ほら食いついた。
「っおい、何勝手に決めてんだよっ!ちょっと…」
チトセはカリンとフウカと何やらコソコソ話しているらしい…
でも、残念。赤の国の人は視覚と聴覚が優れているし、それを応用して魔法を使える。
全部丸聞こえなんだよね〜笑
〔ちょっと!!なにすんのよ、チトセ!〕
〔いや、怪しすぎるだろ。だって、助けをピンポイントで俺らに求めるんだぜ?しかも、名前まで知られてること、忘れんなよ?〕
〔そうねぇ、、簡単に信じるのは…〕
〔カリンまで!!でも、困ってるのはホントそうだしさ、協力してあげようよ…!〕
タイミングを見計らって泣き真似をするっと
「…ひっく、う、うぁぁん…」
「えっ!?どうしたの?Aちゃん!…ほら、こんな辛いんだよ?手伝おうよ!」
「…しょうがねーな、、」
チトセも妥協して、それをみたカリンも手伝う事を決めたみたいだった
でも、ホントに、青の城のヤツは感がいい
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作者名:あんず | 作成日時:2018年5月3日 15時