mémoire【HP_親世代】 (ページ30)

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『本当に幸せそうだったね…』

ジェームズとリリーの結婚式が終わり、半年以上が経とうとしていた。

私とシリウスはいつものように食事をとり、2人きりの生活を以前よりは楽しく過ごしていた。

ｼﾘｳｽ「なんだ、Aもしたいか？」

『え、えぇ、そりゃぁ…私だって…、憧れないわけ……』

言葉が段々と小さくなっていく。

シリウスと住みはじめてもうすぐ1年が経つのだ。
正確にはもっと長いのだろうけど。
私の今の記憶では1年。
たかが1年……、されど1年だ。

ほとんどをシリウスと過ごし、友人の結婚式を目の当たりにして、感化されないはずがない。

『それに、"婚約者"…なんでしょ？私たち』

そう確かめるようにシリウスに聞くと、少し驚いたような顔してふわりと笑った。

ｼﾘｳｽ「それもそうだな…、俺でいいのか？」

『シリウスじゃなきゃ嫌だよ？』

ｼﾘｳｽ「それじゃ、全部が終わったら…だな」

『全部？何が終わったらなの？』

ｼﾘｳｽ「Aは深く考えるな。
俺がちゃんと時期は考える、それまで……待てるか？」

そんなの、答えは1つしかない。

『うん！もちろん！！絶対に約束よ？』

笑顔を見せて返事をすると、それに答えるかのように私を抱きしめ優しくキスをした。

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