純血の日本人【HP】 (ページ24)

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episode.23 ページ24

コンコンッ.

扉をノックすると中から、__誰だ。と声が返ってきた。

『あ、Aです。先生のローブに火がついたって聞いて…』

ｾﾌﾞ「……入れ」

中に入ると穴の開いたローブを見つめている先生がいた。

『……大丈夫ですか？怪我とかは？』

ｾﾌﾞ「なぜ我輩を心配する」

『え？それは…、先生はいつも優しいし気遣ってくれて、そのお返しじゃな…__』

ｾﾌﾞ「友でなくとも身を案ずるのかね」

先生の言っている意味がよくわからなかった。
友でなくでも…？するでしょ普通は！

赤の他人でも目の前に怪我をしてるかもしれない人がいたらもちろん心配する。
先生は違うのだろうか…。

ｾﾌﾞ「Ms.大和、悪いことは言わん。我輩に構うでない」

『そんなわけにはいきませんよ！火傷とか…してるかもしれないじゃないですか！』

ｾﾌﾞ「そういうことではないっ！！」

先生の大声と開けられたままのドアが閉められた音で肩がビクッとしてしまう。
なんで私、怒られてるの？

ｾﾌﾞ「今だけではない。この先も我輩がいつどこで何をしてどうなろうが、お前には関係のないことだ。

わかったらそのまま出ていけ」

『……はい』

先生の気迫に押され、その一言しか言えなかった。

ドアの前で立ち止まり、先生には背を向けたまま話し始める。

『でも私、目の前で先生が怪我でもしたら、関係ないって言われても心配しますから。
それじゃ、今日は失礼します』

そのまま歩をすすめて地下教室からでていく。

先生が言葉を返そうとしていたことなど知るよしもなかった。