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善逸くんが家に来た日からもう2週間が経とうとしている。
明日のバイトの帰りにでも少し話を聞いてみようかな、なんて思っていた私の目論見は見事に外れることになった。
あれから善逸くんと一度も会えてない。
大学に来ているかどうかですら怪しい。
そして、勿論お迎えにだって来なくなった。
電話をしてみても出てくれないし、メッセージを送っても既読もつかない。
善逸くんのいない毎日は味気なくて。
気づけば金色の彼を探してしまう自分がいる。
「A」
講義が終わり、大学のキャンパスを出ようとしたところで、知った声に呼び止められた。
振り返ると、心配そうな顔をした竈門くんとその少し後ろで興味無さそうな嘴平くんが立っている。
「竈門くん?」
「テメェA!俺様もいるだろうが!!」
「ふふ、分かってるよ嘴平くん」
あまりにも彼らしい反応がおかしくて、思わず笑ってしまった。善逸くんに会えなくなってから、もともと接点の少なかった彼らとも自然と会う機会は減っていて、久しぶりの彼らに少しだけ懐かしさすら感じる。
「この後少しだけ時間をくれないだろうか」
「いいけど、何かあったの?」
竈門くんの突然のお願いに首をかしげつつ二つ返事で了承する。
今日は珍しく何のバイトも入っていなくて、どこかで勉強でもしようと思っていたところだった。家にいるとどうしても色々考えてしまうから、気を紛らわすには丁度いい。
「良かった!Aについてきてほしい場所があるんだ」
にっこりと笑う竈門くんに頭の中はクエスチョンマークでいっぱいになる。
「嘴平くんも行ってくれるの?」
「お前がどうしてもって言うなら行ってやらないこともねぇ!」
「あはは、うん。嘴平くんが一緒に来てくれたら嬉しい」
「おまッ…A!!いつもいつも俺をホワホワさせんじゃねぇ!!」
「ほわ??あ、待って竈門くん」
プンプンと怒り出した嘴平くんを余所に歩き出した竈門くん之後を急いで追いかけた。
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churi(プロフ) - ☆りんご☆さん» ☆りんご☆様(^^)コメントありがとうございます!とっても嬉しいです(;O;)またご縁があればよろしくお願いします★ (2020年11月18日 15時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とても素敵なお話でした!これからも頑張ってください! (2020年11月18日 10時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 葵さん» 葵様(^^)コメントありがとうございます!そう言っていただけで嬉しいです★また妄想がまとまったら形にしていきたいと思っていますので、その時は宜しくお願いします(*^^*) (2020年11月15日 5時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 続編にしても善逸の短編にしてもめちゃくちゃ楽しみです。。。。!!!!早く読みたいです!泣 頑張ってください!! (2020年11月14日 12時) (レス) id: efe86a5252 (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 尊さん» 尊様(*^_^*)誤字の件、教えてくださりありがとうございました!!全然細かくないです…すみません。嬉しいコメントも重ね重ねお礼申し上げます☆ (2020年11月14日 11時) (レス) id: a5a165b70a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:churi x他1人 | 作成日時:2020年10月28日 16時