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「Aちゃん、お疲れ様!」

私に気づいた善逸くんが手を振りながら近づいてくる。梅ちゃんが変なこと言うから、少し気まずい。
今日の善逸くんはブラックデニムにパーカー姿のラフな出で立ちだ。それなのになんでそんなに様になるんだろう。
私が同じ格好したら休日の部屋着みたいになりそうなのに不思議だ。

「Aちゃんは何を着ても似合うと思うけどなぁ」

「いや善逸くん、凡人は着る服を選ばなきゃ…ん?私声に出てた?」

「へ?あ、ああそんなこと思ってそうな音が…って、音とかじゃなくて、そんな気がして…!」

また"音"だ。
前もそんなこと言ってたような。慌てたような善逸くんに首を傾げる。

「善逸くんは耳が良いの?」

「えっと…うん、かなり…」

かなり、とは?自分で言うくらいなんだから相当なのだろう。視力や聴力が良いのは別に誇っても良いことでは?と思うけど、困ったような顔をする善逸くんにこれ以上聞くのはなんだか躊躇われた。

隣を歩く善逸くんの横顔を盗み見る。夜風に揺れる金色の髪が神秘的で、彼にとても似合っている。

「あれ、善逸くん怪我してる」

「えっ?あぁ、伊之助のやつ…!」

彼の頬にはまだ新しい傷がある。なかなか深いのだろか、にじみ出てくる鮮血に驚いていると、彼は特段気にする様子もなく、ぐいっと袖でぬぐいとった。

「消毒しないと!化膿しちゃったり、跡になったら大変だよ」

「女の子じゃないんだし、このくらい平気平気!」

「でも、その、心配で…もし良かったらここから近いし私の家で手当てさせて」

「うっ…」

我儘だって分かってるけれど、どうしても怪我人を放っておくわけにはいかない。
迷ってる間にも善逸くんの頬には、つぅっと一筋の赤がたれる。

「善逸くんお願い」

まっすぐ目をみて伝えると、善逸くんは観念したように頬を掻く。

「ズルくない?Aちゃんにお願いされたら断れないよ」

「ありがとう!」

「…本当、Aちゃんは変わらないなぁ」


「え?」

その真意を問いただしたいけれど、嬉しそうな、だけれど悲しそうな、辛そうな、そんなごちゃ混ぜの彼の表情を見たらなにも言えなくなった。

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churi(プロフ) - ☆りんご☆さん» ☆りんご☆様(^^)コメントありがとうございます!とっても嬉しいです(;O;)またご縁があればよろしくお願いします★ (2020年11月18日 15時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とても素敵なお話でした!これからも頑張ってください! (2020年11月18日 10時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 葵さん» 葵様(^^)コメントありがとうございます!そう言っていただけで嬉しいです★また妄想がまとまったら形にしていきたいと思っていますので、その時は宜しくお願いします(*^^*) (2020年11月15日 5時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編にしても善逸の短編にしてもめちゃくちゃ楽しみです。。。。!!!!早く読みたいです!泣  頑張ってください!! (2020年11月14日 12時) (レス) id: efe86a5252 (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 尊さん» 尊様(*^_^*)誤字の件、教えてくださりありがとうございました!!全然細かくないです…すみません。嬉しいコメントも重ね重ねお礼申し上げます☆ (2020年11月14日 11時) (レス) id: a5a165b70a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:churi x他1人 | 作成日時:2020年10月28日 16時

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