9 ページ11
「やっぱりAも一緒だったのか」
「A!なんか食いもんもってねぇ?」
竈門炭治郎と嘴平伊之助
善逸くんも含めて高校時代のモテ男三人衆だ。
なかなか個性の強い面々ではあるけれど、とても優しい人たちだということを最近知った。
もともと竈門くんと嘴平くんとは一度体育祭の実行委員が一緒だった経緯があり、大学で顔を合わせた時は善逸くんほど初めましてという感じもなく、自然と話すようになった。
ただ、彼らが私を覚えていたことには正直驚いたけれど。
「今さっき善逸くんに会ってね。バイト先で焼いたクッキーならあるけど、食べる?」
「食う!!」
差し出したクッキーをバッと取り上げて一気に口へ流し込む嘴平くんにいっそのこと清々しさを感じつつ、先ほどから急に静かになった金色の彼に視線を向ける。
竈門くんも同じことを思ったのか、訝しげに眉をひそめた。
「急にどうした善逸、気持ちが悪いぞ」
「酷くない!?」
「すまない、でも善逸が静かだから気味が悪くて」
「なんでお前はそう暴言しか出てこないわけ!?」
「あ、もしかして善逸くんもクッキー食べたかった?」
そういえば甘いものが好きだと言っていた気がする。一枚くらい分ければよかっただろうか。残念ながらもう手持ちのものはないのだけれど。
「えっ、いや…俺は、いいよ。じゃ、じゃあ、次の講義があるから、またバイトの後で!」
「え、ちょっと善逸くん?」
「なんだあいつ」
逃げるように走り去る金色に、どう声をかけていいのか分からず、その背を見つめるしかなかった。
123人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
churi(プロフ) - ☆りんご☆さん» ☆りんご☆様(^^)コメントありがとうございます!とっても嬉しいです(;O;)またご縁があればよろしくお願いします★ (2020年11月18日 15時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - とても素敵なお話でした!これからも頑張ってください! (2020年11月18日 10時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 葵さん» 葵様(^^)コメントありがとうございます!そう言っていただけで嬉しいです★また妄想がまとまったら形にしていきたいと思っていますので、その時は宜しくお願いします(*^^*) (2020年11月15日 5時) (レス) id: c462110017 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 続編にしても善逸の短編にしてもめちゃくちゃ楽しみです。。。。!!!!早く読みたいです!泣 頑張ってください!! (2020年11月14日 12時) (レス) id: efe86a5252 (このIDを非表示/違反報告)
churi(プロフ) - 尊さん» 尊様(*^_^*)誤字の件、教えてくださりありがとうございました!!全然細かくないです…すみません。嬉しいコメントも重ね重ねお礼申し上げます☆ (2020年11月14日 11時) (レス) id: a5a165b70a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:churi x他1人 | 作成日時:2020年10月28日 16時