新1章ー絶望的な世界ー百香side ページ15
百「かっこ笑い、とでも言えばいいかしら?」
蒼「ああ、全くだ」
シ「うるさい、うるさい、うるさぁあぁい!」
なんでこんなに騒いでるのかというと、まぁシフウが着せ替え人形になってるからだ。
マリアもたまにはいい意見を出すもので、澪の半透明の体じゃバレやすいからと、マネキンの体を用意してくれたのだ。あらかじめ服も用意して。
このマネキン。私と目の色が違う以外はそっくりで、髪が長い以外にどこに間違いがあるのか、という程。
服装は、いわゆるゴシックアンドロリータ、というやつで、濃い紅色を基調にところどころに黒いフリルが散りばめられており、薔薇のモチーフがまた大量に。
マリア曰く、「魔力」が込められているらしいが真偽は定かではない。
そして、少しでも目立たないように今白い服に着替えているところ。(シフウはこれで決定異論は認めん)
私はまぁ、普通に無地の白いドレス。茜はAラインですっきりしているもの、梢は髪を隠せる帽子付き。マリアは緑色で刺繍が施されているものだ。
蒼羅はサラシで出来る限り潰し、白いスーツでパリッと決めている。ドヤ顔したら似合いそう。璢弧はちょっと和風で袴、晴斗はコート。理由は寒いかららしい。(絶対違うんだろうな絶対暑さに悶える晴斗が見たいだけなんだろうな)
口元には綺麗な弧が描かれている。
私は、いつの間には目の前にあったミルクティーを飲み干した。
茜は不機嫌そうに国語辞典(鉄板入り)を持った。理由はまず確実に狙われるからだ。
そして、私は立ち上がる。
マ「じゃあ、行きましょうか。目を閉じて、皆さん手を繋いで」
右にはひんやりしたマネキンの手、左にはそうでないのに冷たい蒼羅の手。
目を閉じていたから気付かなかったのか?
こんな事は久しぶりと余韻に浸っていた。
それとも、違う何か?
マ「_____天界へ」
そう、私たちは完全に騙されていた。
もっとも、それを知るのは大分後になるのだけれど。
少なくとも………私は気付かなかった。
緑色の瞳。それはマリアの初期装備だ。
でも、光輝く翡翠色の瞳は、流石にね?
マ「_________ふふ」
マリアの意味深過ぎる含み笑いの真意は、どちらにせよ今は分からない。
そして、一瞬苦痛と快感が走り、いつの間にか立っていた。
しゃん……しゃん……と鈴の鳴る音が、妙に耳にこもっていた。
それはもう、頭に響きまくる程に。
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作者名:早苗 | 作成日時:2016年10月22日 14時