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｢あ！ゾムさん！Aさん！｣
『ノアもルーカスも、訓練中？』
暗殺部隊の訓練室に入ると、部下であるノアとルーカスが声をかけてきた。
暗殺部隊は少数精鋭で、今ここにいる4人とテオとディランの計6人だ。
ノアは人懐っこい性格だけどかなりのサイコパス。
ルーカスは正統派イケメンってとこかな。笑顔が眩しいけど、言うことに刺があることが多い。
テオは優しくて温厚な、エーミールさんに近い雰囲気だけど暗殺のスピードと華麗さで言えば先輩と張り合えるほど。
ディランは割と無口で、信用できない人に対してはかなり辛辣。でも1度信頼すれば口数こそは少ないけれど壁は感じなくなる、静かさ以外はコネシマさんに似た人。
｢二人も訓練ですか？｣
｢おん、明日から任務やから一回だけやけどな。｣
｢えﾞっ、やり過ぎないでくださいね!?二人とも加減分かってないから絶対どっちか大怪我しますし､､､｣
｢なんやノア、俺がそんなアホとでも言いたいんか｣
『事実なんですけどね。ノアとルーカスは端で見てて。で、どっちかが明日に支障きたすぐらいの怪我したら止めて。』
｢したらじゃ遅いですよ､､､｣
『まぁまぁ、ルーカス、頼んだよ。』
少し慌てるノアと呆れるルーカス。
先輩は既に訓練室の真ん中で臨戦態勢だ。
｢A！いくで！｣
『はい』
ルーカスがスタートの合図を出す。
先輩の武器は小型ナイフ数本。対する私はそれに加え拳銃を一丁持っている。当然、全て本物だ。
太腿のホルスターから素早く拳銃を取り出し、先輩の左手を狙う。弾丸は真っ直ぐ飛んでいくが、あっさりと避けられ眼前にナイフが迫る。
自分のナイフで弾き、先輩の腹に膝蹴りを入れる。
｢ｯｸﾞ､､､んはは、ええやんか、でもまだ軽いなぁ｣
気づいたら自分の懐に先輩が潜り込んでいた。腹に鈍い衝撃が響き後ろに飛ばされる。足でどうにか地面を蹴り、一回転をして着地する。着地と同時に先輩の投げたナイフが頬を掠める。
『ったぁ、、切り傷染みるから嫌なんだけどなぁ､､､』
拳銃を構えて先輩が持つナイフを狙う。カンっと高い音を立てて2本のナイフが飛んだが、先輩は直ぐに新しいものに持ち替えた。その隙に先輩の頸動脈を狙い、懐に飛び込む。あと少しという所で手に持っていたナイフが銃弾によって飛ばされた。
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作者名：クルト | 作成日時：2022年6月23日 23時
