来年の事を言えば鬼が笑う

おまけ F ページ44

まさか、北山が俺を抱きたいと思っていたことには驚いた。
男らしいところがあるから、あいつにとっては至極当然のことかもしれないけど。


可愛い可愛い北山に組み敷かれるなんてたまったもんじゃない。


むしろ、半回転し、組み敷き返すわ。



北山は最近楽屋や待機の時、水と同様によく飲んでるものがある。


「みつ、また牛乳？そんなに飲むと逆に身体に悪くない？」
「･･･カルシウムとれて、めっちゃ調子いいんだわ」



ニカに指摘されても、涼しい顔で突き返す。
･･･あぁ、もう、可愛い。


絶対あれ、本気にしてるんでしょ。
あいつが俺の身長を抜かすこともないし
俺があいつに抱かれることも絶対ないのに。


それでも一生懸命な北山が今日も可愛い。



壊れたスマホは保険で交換してもらい、
バックアップしてあった分のデータは復元できたらしい。


良かった良かった。
本当に風呂にスマホを落とす、だなんて。
悪い事をしたなーとは思う。


あの擬似恋愛のサイトは二人で退会手続きをした。
あのサイトでは現実に会うことは規約違反なため多分大丈夫だったとは思うけど、北山が他のやつとやりとりをしてたら･･･と思うとゾッとする



もしかしてのもしかして、
ちょろく堕ちてたら、と思うと。



信じてない訳じゃないけど。



やっぱり可愛いし、少し単純というかそういうとこもあるし。



でも、そんな北山がずっと想ってくれていたから
信じることができる。



その愛を。



過去、現在、未来ーー･･･


どれも勿論大切だけど



現在(いま)を大切に生きていこう。



藤ヶ谷 太輔お疲れ様!火曜日、映画に行かない?


北山 宏光いいよ!次は藤ヶ谷が見たい映画だったよな。何見てーの?




メッセージだけがコミユニケーションではないけど
メッセージというツールも大切に育んでいきたい。




俺らを繋いでくれたものだからーー･･･





END

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