来年の事を言えば鬼が笑う

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グループ結成13周年の節目、晴れて事務所に調整してもらいその当日に皆で飯に行くことができた。

本当に盛り上がり、色々あったけど…
本当に皆が大好きで、大切に思ってる
グループの雰囲気も良く、結束力が固まっていた

そんな中強くなっていくひとりのメンバーへの想い。
その飯の時、記念に撮ってアップもしたメンバー皆の写真を今日も眺めてる


皆の指で表した数字･･･
その数の内側にはたくさんの想いがあった


「藤ヶ谷･･･」


飯の時楽しく話した今までのこと、これからのこと。自分たちのこと･･･


いつも隣にはお前がいてくれた

結成した時、可愛く無邪気だったおまえはずっと変わらず今も可愛く無邪気なまま。


強いて言うのであれば
色気とカッコ良さが増したということかな


そして、無邪気に慕ってくれたおまえは
いつの間にか俺と背中合わせでグループを背負う存在となっている


年々膨らむ恋心


来年はもっと好きになっているのだろうか
それともさすがに諦められているのだろうか


誰にも打ち明けることのできない想いにさすがに押しつぶされそうになる


夜の闇が襲ってくる


時計は夜中の1時を回っていた


スマホでネットサーフィンをしたりゲームをしてる
その光で眠れないのかもしれないが
何もせず瞼を閉じると浮かんでくるから


俺に笑いかけてくれる藤ヶ谷と
横尾さんに笑いかける藤ヶ谷


二つの異なる笑顔がー･･･


メンバーに妬いてもしかたないのに


寂しい…


藤ヶ谷と似た人がいれば楽なのに
そしたら、俺は･･･


そいつのことを好きになって
藤ヶ谷のことを忘れられる？


そんなの愚問だった
考えても仕方ない


だって現実は変わらないから
藤ヶ谷みたいな完璧な人間なんて二人といない


『疑似恋愛 』


ふと浮かんだ言葉
疑似恋愛･･･最近CMでもやっているアプリでオンライン上で疑似恋愛を楽しむものまである


疑似恋愛とフリックで入力すると
もうひとつワードで『助けて』が検索にひっかかった。


そんなゲームなんてやれる訳ない
バレないにしろ、立場上よくない

それに、ハマれる自信もないし相手に失礼だ


わかっているのに
検索ワードをスクロールしていく指


すると、ひとつ気になる見出しのサイトが表示されていた


有料会員 5,000円
バーチャル疑似恋愛


タダより怖いものはない、
タダが大好きな俺だけに昔から母親に教えてこまれていた言葉のひとつ



有料会員 5,000円は怪しさMAXだけど
逆に引き付けられた。

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