【実ｼ兄者】シンデレラ・ストーリー【d!】 (ページ37)

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その後私はお風呂に入ろうとバスルームを開けるとバスタブが後おきのような方の、まるでどこかの貴族が使うようなお風呂に少しびっくりしつつも、デザインが可愛くて少しだけ上がったテンションを落ち着かせるように湯に身を投げた。

お風呂からあがると置き手紙がしてあって、どうやらメイドさんがやってきたようだった。何より部屋の鍵を閉めていなかったことを注意されてやってしまった、と反省する。置き手紙にはほかにもクローゼットにいくつか服を用意してあることと、顔を隠せるものがこれしか無かった、とシックな黒色の髪飾りから垂れるように出ているヴェールが置かれていた。

髪飾りの方はまるで何かを縁取るような、繊細なデザインだった。所謂カチューシャ、のようだった。どうも私はこういうものを例えるのは昔から得意ではなかったので、説明したところで伝わらないことの方が多い。人のことばかり気にして、あまり物事に目を向けなかったせいだろうか。

クローゼットを開くと、ワンピースとカーディガンが数着収められていた。どれもシンプルでショッピくんが気を回してくれたのかな、とひとまず心の中でお礼を言っておく。

その中で、私の目を引いたのは白のワンピースだった。全体にレースがあしらわれていて、素直に可愛いと思うデザインであった。それに黒のカーディガンを羽織ることにして着替え始める。
着替え終わって髪の毛を撫で、ヴェールを付けてみる。髪に差せば、そのまま視界には純白のカーテンが広がる。うん、素敵。メイドさんには後できっちりお礼を言いに行こう。そう決めてショッピくんが来るまで部屋の中を少し見て回ることにした。

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