Rainbow Kiss〜ナナイロのキスの味〜No.2

Strawberry Kiss20 ページ34

北「ほら、早く！」




なかなか出そうとしない左手を取ると、華奢な薬指に指輪を付けた。




北「うん、ぴったりじゃん！」




A「……こんなの予想してないよぉ」




そう言いながら、俺に抱きついてくる。




北「予想つくようなことだったら、サプライズになんないだろ？」




A「そうだけど……なんか結婚式みたいだね？」




照れくさそうに言って、また俺の胸に顔を埋める。




北「そのつもりなんだけど……嫌だった？」




A「……えっ？」




北「仕事のこともあるし、今すぐは無理だけど……俺と結婚して欲しい」




一世一代の大告白をやってのけた俺の胸は徐々に加速していく。


もしかしたら、断られる可能性だって十分に考えられるワケで……


ここまできて断られたらどうしよう、なんて弱気になっていると、Aは小さな声で呟いた。




A「……私で………いいの？」




北「Aがいいの」




A「みっ君……大好きだよぉ……」




目を真っ赤にして泣きじゃくる彼女を更に強く抱きしめた。




北「イエスってことでいいの？」




A「……はい。宜しくお願いします」




そして……誓いのキス。


神様だけが見下ろしている、神聖な口づけ。




北「………病めるときも、健やかなるときも、生涯Aだけを愛することを誓います」




愛おしくて仕方がない胸の中の彼女を、一生守っていくと決めた。


時にはケンカもして、歪み合ったりすることもあるだろうけど……


何があっても絶対に離さない。




A「ずっと、ずっと、ずーーっと、永遠にみっ君だけを愛することを誓います！」




もう涙はない、笑顔の彼女が滅茶苦茶な誓いの言葉を言った。


俺にとっては最上の愛の言葉。


目には見えこそはしないけど、俺たちの間に確かに存在する愛。


それは今、永遠の愛に形を変えた。



fin.

○MK○→←Strawberry Kiss19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す