Rainbow Kiss〜ナナイロのキスの味〜No.2

Strawberry Kiss9 ページ23

ということは……！




北「……Aの番号も入ってるってこと？！」




宮「うん」




北「……つーか早く言えよ！この一ヶ月間の我慢はなんだったんだよ！！」




そう早口に言い終えると、Aに連絡を取れる唯一の手段に手を伸ばす。




宮「そういや、さっきAから電話あったよ」




北「え！なんて？！」




宮「んー、みっ君は怪我してるのかとかなんとか……んで代わろうかって言ったんだけどいらないって」




やっぱり……俺のこと心配してたんだ。


宮田の口から告げられたっていうのに、そわそわとした彼女の姿が目に浮かぶ。


一刻も早くAの声が聞きたい。




北「……それ貸して ！」




宮田からスマホを奪うと、着信履歴を開いた。


あった……A……


名前を見ただけでキュンと胸が疼く。


そして、人気のない場所を探してから、屈み込んで呼吸を整えた。


一ヶ月ぶり……


何故か緊張する。


事実音信不通だったワケだから、Aの反応が怖かったのかもしれない。


意を決してAに電話を掛けた。


……やけにコール音が耳につく。


きっと10コールくらい待っていたと思う。


そろそろ切ろうかと思った時……




A(もしもし)




懐かしい声が耳を貫いた。




北「俺だけど…………宏光。みっ君」




A(……みっ君？)




俺の名前を呼ぶ愛しい人。


それだけで癒されている、俺。

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