Rainbow Kiss〜ナナイロのキスの味〜No.2

Strawberry Kiss7 ページ21

Aside



最後に会った日……


一ヶ月前から、みっ君と連絡が取れなくなっていた。


約束はしないでと言ったものの、彼はほぼ毎日連絡をしてくれていたから、最初の一週間はどうしたんだろうと不思議に思った。


二週間目は、事故に巻き込まれたんじゃないかと心配した。


それから三週間目は、もう私のことが嫌いになって連絡を絶とうとしているんじゃないかと思うようになった。


そして……一ヶ月経った現在。



我慢の限界に達して、何故連絡をくれないのか確かめたい。


寂しくなったら連絡しろよ、と宮田は言ったけど、みっ君付き合うようになってから、自分から電話をすることは今までなかった。


だけど、頼れるのはもう宮田しかいない。


………神様、宮田様。


すがる思いで電話を掛けた。


なのに、宮田もみっ君同様、呼び出し音が鳴って留守電に切り替わってしまって。


絶望的な気持ちになっていると、すぐに着信があった。


……宮田だ。




A「もしもし？！」




宮(あぁ、Aどうしたの？)




A「あの、聞きたいことがあって……」




宮(……なに？)




A「みっ君って……どうしてる？」




宮(キタミツ？アイツはいつも通りだけど)




A「いつも通り……怪我とかした訳じゃないんだ？」




宮(怪我？そんなもんしてないよ。今ツアー中だし、怪我したらニュースになってる)




A「そう……だよね。うん、うん、わかった」




宮(あれ、代わろうか？？)




A「ううん……元気ならいいんだ」




宮(なんだよ……どうしたん……)




宮田が話している途中だったけど、我慢できずに切った。


やっぱり、みっ君は私に飽きたんだ。


きっともう新しい彼女もいたりするのかもしれない……。


そんなことを考えているうちに、無意識に泣けてくる。


思いっきり涙を流してから、不意に胸元に目がいった。


もうすっかり痕が消えた胸元は、私の元から彼も
いなくなったサインのような気がして、更に悲しくなる。


またオムライス作ってあげたかったな……。


お世辞でも美味しいと言ってくれた彼の笑顔を思い出し、鼻の奥がつんとして、また涙が込み上げてきた。

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