Rainbow Kiss〜ナナイロのキスの味〜No.1

Orange Kiss2 ページ2

宮「おっ、負け組戻りましたよ！」




玉「お前ら遅い〜」




A「はいはい、皆様のアルコールを買って参りました！」




Aは何事もなかったかのように、俺が持っていたビニール袋に手を入れて、次々と配って回る。


様々な種類のアルコール。


ビール、チューハイ、ワイン、ウォッカ……。




宮「うぉっ、ウォッカまであんじゃん！誰飲むんだよ！！」




横「ゲームで負けたやつ」




玉「何だよゲームって」




A「そうそう！ゲームしようかって言っててね……」




当たり前にAはタマの隣に座って、食事時にするゲームの話を始めた。


宮田の隣は片想いの相手の美香ちゃん。


俺は……自動的にタマに片想い中のサクラの隣。


サクラとは互いに応援し合える相手だと悟ってから同盟を組んでいる。


俺たちは六人で仲が良い。


タマと宮田とは古くからの付き合いで、男同士で遊んでいるときにちょこちょこAが来たりしていた。


ずいぶん前からタマとAは付き合っていたし、特別な感情に気が付いたのは何ヵ月も経ってからだからタチが悪い。


タマとは家族みたいに仲が良いから、関係を壊すわけにいかない。


ってな具合で、俺は報われない恋をしているというわけだ。




ｻｸﾗ「ねぇ、早くバーベキューしようよ！お腹減っちゃった」




宮「分担しようぜ。炭おこす係と、野菜洗ったり切ったりする係とバーベキューセット借りてくる係」



玉「そうだな！またチーム分けする？」




タマがそう言った途端、Aと目が合った。


気まずそうに……視線を泳がせている。




横「……またジャンケンな」




そんな彼女から目線を反らさずに言う。


また、ジャンケン。


俺たちはよくジャンケンでチーム分けをする。


それで、ある時気が付いてしまった。


Aは癖なのか、一番最初にチョキを出す。


タマも気が付いていない、俺だけが知っているであろう彼女の癖……。

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