うちの母、再婚しました

butler.11 ページ11

望「いいん？あんなん言って」




望の心配は最もだと思う。



何されるか分からないし、望にも迷惑かけるかもしれないし。




望「俺に迷惑とか、考えんといてな」




…また読まれた、心の中。




「…悔しいから」



望「…、何が？」




絶対教えない。



その後も、隣からの訝しげな視線を感じつつ、敢えてスルーして過ごした。




.




淳「汐里、入るでー」



「はーい」




望の視線は無視したものの、やっぱり授業には集中出来なかった。



だから夕食の後、淳太に勉強を教えてもらうことにした。




淳「汐里は頭良いって聞いてたから、勉強面の教育は必要ないと思ってたのに」



「…まぁ、色々あるのよ」




淳太の教え方はとても分かりやすく、結局、定期的に勉強を見てもらうことになった。




コンコンッ



崇「お嬢様？」



「崇裕？どうしたの？」



崇「明日は休日やから、起床時間を聞いとこうと思って…」




部屋の中の淳太の姿を捉えると、驚いた顔をした崇裕。




崇「学校で何かあったんか？」



「…私が勉強出来ないの、そんなに珍しい？」



淳·崇「「うん」」




笑うしかないわ(笑)




「あ、起きる時間ね。いつも通りで良いよ」



崇「分かりました。…早めに休んでな？勉強は、明日でも出来るし」




私の顔を、覗き込むようにして言った崇裕。



…そこで敬語使わないの、ずるくない？




「…あ、りがとう。おやすみ、」




満足したようにふわっと笑って、崇裕は部屋を出ていった。




淳「…明日、詳しく聞かせてもらうわ(笑)」



「…え、何を？」




ニヤニヤした顔で、部屋を出ていった淳太。



崇裕の方が何倍もカッコイイわ。









…え、カッコイイ？

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