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朝、出かける前に、台所で洗い物をしている横尾さんをわざわざ玄関に呼び寄せて、

「いってきますのキスして。」

そうおねだりして、してもらう。

その後ずっと抱きついてて、

「遅刻するから、早く行けよ。」

って苦笑いで言われて、ようやく登校。

あの日から私は、横尾さんに対して完全タメ口になったし。

横尾さんも私に遠慮をすることもなくなった。

最近では私の部屋の襖は、あってないようなもんだし。

夜はいつも横尾さんのベッドで一緒に寝てる。

お風呂だってたまに一緒に入ったりする、至ってラブラブな同棲生活に突入した。









だけど横尾さんは、

「店ではいつも通りで。
家ではどんだけでも甘えていいから。」

ってうるさいから、それはちゃんと守ってる。

今日も学校から速攻で帰宅して店に入ったら、今まさに惇菜さんが来店してきたところだった。

私と目が合うと、

「何よ。
家には来ちゃダメって言われたけど、店まではダメって言われてないから。」

とか、先制攻撃を受けた。

でも、もう平気だし。

惇菜さんに何を言われたって。









横尾さんがカウンセリングをしているうちに、惇菜さんのカラーの準備。

たぶん今日はカラーとカットのはずだから。

カウンセリング後、2人がかりでカラーを始める。

惇菜さんはずっと横尾さんと話をしてるし、私は無言のまま作業を進める。

全ての工程が終わって、最後のドライヤーをしている時に、

隣で手伝ってた私を、鏡越しにじっと見てくる視線に気付いた。

…思いっきり見られてるんですけど!

惇菜さんに!!

「…ねえ。」

惇菜さんが発した声は、私に向けられており。

「はい。」

ビジネスモードで作り笑顔で返事をすれば、

「何かあった?あんた達。」

そう言って、私達を交互に見た。

「…別に、何もないですよ。」

営業スマイルでそう返せば、惇菜さんは疑いの眼差し。









「まさか結婚決まったとか?」

「まさか。」

そう否定するけど、惇菜さんはまだ疑ってる。

「今日のあんた達、なんか雰囲気違うから。
渉のあんたを見る目もデレてるし。
なんか店内ピンク色って感じ。」

「何それ。」

横尾さんはそっけなく返すけど、話はまだ終わらない。

「まさか、一線越えちゃったとか?
…まあ、その程度でこんなにラブラブモードは漂わないか。」

…そのまさかなんですけど。

まさかの、その程度でラブラブになっちゃってるんですけど!

3→←1 CITRUS -ORANGE-



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あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい!!こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして!申し訳ないです(/ω\)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい!わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする? (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年6月27日 23時

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