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けっこう一生懸命謝ったと思うよ？
でも太輔の怒りはなかなか止まなくて。
とうとう、
「ちょっと出かけてくる。」
って、車のキーと財布だけを掴んで、そのまま部屋を出て行ってしまった。
…確かに、太輔が怒ったら面倒かも。
だけど、今回は私も悪かった。
たぶん、気分を落ち着けるために行ってるはずだから、帰ってきたらもう一度きちんと謝ろう。
…そう思ってたのに、太輔はなかなか帰って来ない。
もう夜の８時が来ようとしてるのに。
菫には先にごはんを食べさせたし、お風呂にも入れた。
太輔が家を出てから、もう５時間が経とうとしている。
そんなに腹が立った？
菫を寝かしつけようと、ベッドで絵本を読み聞かせてる途中に、玄関のドアが開く音がした。
「…ただいま。」
寝室にいる私達に挨拶をするけど、せっかく寝入りかけてた菫はすぐに目を覚ましてしまう。
「パパ、パパ！」
って、ベッドから飛び降りるから、太輔は慌てて菫を抱き上げる。
でもその顔は、出て行く前の怒り顔とは全然違う、蕩けそうなくらいに優しい顔に戻ってた。
「A、お風呂入ってきたら？
俺が菫を寝かしつけとくから。」
って、いつもと同じ優しい声で。
「もう菫と入っちゃったんだけど。」
「いいから。
たまには１人でゆっくり入ってきたら？」
あんまり太輔が勧めるから、今日はおとなしく従ってみることにする。
１人でゆっくりお風呂に入るなんて、菫が生まれてからほとんどなかったから。
１人でお風呂に浸かりながら、考えるのは太輔のこと。
１人でどこに行ってたんだろう。
もう、怒りは消化できた？
それとも、まだ怒ってる？
そんなことを考えているうちに、バスルームの扉がそっと開けられた。
パチン、と明かりが消される音がして、太輔が入ってくる気配がする。
チャプンと水の揺れる音が聞こえて、バスタブの向かいに太輔が入ってきた。
暗くて見えないし、太輔も何も話さないから。
太輔が怒ってるのか、もう許してくれてるのかもわからない。
「…A、反省した？」
だけど太輔は優しい声で、私の頬へ手を伸ばしてくる。
濡れた手のひらで私の頬を一撫ですると、そのまま首に手を回して、器用に自分の胸に引き寄せた。
「ごめんね。」
小さな声でそう言えば、
「俺も。
怒ってごめん。」
って、太輔も謝っちゃうし。
「久しぶりに腹を立てたから、疲れた。
…今夜は覚悟しといて。」
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あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (
レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい！！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして！申し訳ないです(/ω＼)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい！わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする？ (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年6月27日 23時
