2 ページ30
寝不足のまま出社して、お昼休みにランチも食べずにデスクで爆睡してたら、
いきなり部長から緊急呼び出しがかかった。
「君って編集希望なの?」
唐突にそう聞かれて、思わずうろたえてしまう。
あれ?私って、編集希望だったっけ?
確かに、編集になれたらいいなあとは思ったことはあるけど、配属先は営業だったから何の疑問も持たずに働いてたんだけど。
「北山宏光先生とは知り合い?」
「あ…、はい。
知り合いというか…。」
なんて答えていいのかな。
っていうか、何でミツがここで出てくるわけ?
「編集部からさっき連絡が来て、北山先生の新作をうちの社から出したいって話が出てて。
その条件が、君を担当編集者にすることらしいんだけど。
心当たりある?」
何でそんなことになってるの!?
ミツ…、何を企んでるわけ?
「とりあえず、編集部の部長がお呼びだから今すぐ行ってくれる?」
しかめっ面の部長に急かされて、編集部へ。
ミツの本がうちの会社から出るなんて話、初めて聞いたんだけど。
ミツって何も話してくれないよね。
昨日のキャバクラの一件といい、今日の話も含めて、
なんだか、ミツのことが信じられなくなってきた。
編集部へ行くと、いきなり応接室に通されてしまった。
応接室にいたのは編集部の部長と、そして…ミツ。
驚いて立ち尽くしてると、部長に座るように促された。
それも…、ミツの真向かいに。
「北山先生の条件が、君が担当編集になることだって話はもう聞いた?」
「…はい。」
チラリとミツを見れば、涼しい顔をして私と部長の会話を聞いてるのが、やっぱり腹立つ。
「受けてもらえるかな、この話。」
「…でも私は営業部ですし。」
「営業から編集に異動になることは稀なんだけど、考えてみてくれないかな。」
そう言われて頷いてみたものの、目の前のミツがニヤニヤしながら見てるのが、やっぱり気に入らない。
「それにしても北山先生、何で彼女に編集を?
2人は知り合いなんですか?」
部長のその質問に、ミツは、
「一緒に住んでるんで。
担当をお願いするなら、彼女がいいかなって思っただけなんですけど。」
なんて答えるから、部長は驚いて私とミツを何度も見てるし。
「一緒にってことは…。」
「付き合ってます。
結婚を前提に。」
ってミツは、よそ行きの笑顔で。
結婚を前提に?!
初めて聞いたけど、そんな話!
結婚の話なんて、今まで一切出てきたことなかったじゃん!
1818人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい!!こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして!申し訳ないです(/ω\)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい!わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする? (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わかめ | 作成日時:2016年6月27日 23時