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健永くんのその言葉に、止まってた涙がまた復活しそうになっちゃうし。
「いっぱい我慢させてごめんね？」
その言葉にも、返事なんかしてやらない。
だって返事をしたら、泣いちゃいそうだから。
「東京、一緒に行こう？
久しぶりにAちゃんとゆっくりしたい。」
「…仕事なのにゆっくりできるわけないじゃん。」
ようやく口を開いた私に、
「やっと、Aちゃんが口きいてくれたー。」
って、健永くんはますます私を抱きしめてくる。
「なんとかする！
絶対、時間作るから。」
健永くんは嬉しそうな声で、私の髪をずっと撫でながら、
「ホテルはあのホテルにしよ？
前に２人で泊まったところ。」
って、勝手に話を進める。
「…あそこ、高いじゃん。」
聞こえないくらいの小さい声で、そう呟いたら、
そんな私の言葉も、健永くんはちゃんと拾い上げてくれる。
「会社の経費で落とすから大丈夫だって。
Aちゃんは何も心配しなくていいから。」
そして金曜日の朝から、私と健永くんは新幹線で東京へ。
乗ってすぐに、健永くんは眠っちゃうし。
東京に着いたら、
「先にホテルにチェックインしてて。
夜は一緒にごはん食べようね。」
って、慌ただしく健永くんは仕事に行ってしまう。
チェックインは午後２時からなんだけど。
今はまだ午前１０時なのに。
４時間もどこで時間を潰したらいいの？
仕方ないから、前に勤めてた本屋さんへ顔を出してみることにする。
店に入りかけたところで、藤ヶ谷さんにバッタリ会ってしまった。
「ランチまだ？
まだなら、行かない？」
って、強引にランチに連行されたけど。
正直、助かったよ。
だってこの先、どうやって時間を潰していいのか、わかんなかったから。
「新婚生活、どう？」
席に着いてすぐ、藤ヶ谷さんはそんなことを聞いてくる。
「…まあ、うん。」
って、私は冴えない返事。
突然、ＬＩＮＥの着信音がして、健永くんからのメッセージが届く。
[ごめん
今夜も遅くなりそう
先に寝ちゃっていいよ]
そのメッセージを読んでたら、不覚にもじわっと涙が浮かんできた。
夜は一緒に過ごそうって言ったのは、健永くんの方じゃん。
東京に来てまで、一人ぼっちにされるなんて。
覚悟はしてたけど、ひどくない？
「Aちゃん、大丈夫？」
藤ヶ谷さんは隣の席に移動してきてくれて、ずっと背中を撫でてくれるけど。
優しくされると、ますます涙が止まらないんだって。
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あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (
レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい！！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして！申し訳ないです(/ω＼)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい！わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする？ (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年6月27日 23時
