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「お願い。
一緒に行こうよ。
Aちゃんを１人でここに置いてくわけにはいかないし。」
いつも私のこと、ここに置き去りにしてるのに。
…って、付き合ってる頃なら、そう言ってゴネちゃってたかも。
でも今の私は、健永くんの奥さんだし。
しっかり、健永くんのサポートをしなくちゃいけない立場だし。
だから、言いたい言葉をぐっと飲みこんで、
「いいよ。
そんなの気にしなくても。」
なんて、作り笑顔で言ってみた。
「健永くん、遅刻しちゃうよ？」
そう言ってるのに、
「お願い。
とにかく、一緒に行こう。
とりあえず、帰ってからゆっくり話そうね。」
って、強引にそう言い切って、出かけて行ってしまった。
だけどその日の帰りも遅くて。
…帰ってからゆっくり話そうねって言ったくせに。
深夜０時までは起きてたけど、そのまま疲れて寝てしまってたら、
いきなり揺り起こされた。
「…Aちゃん、起きて！」
って、テンパった感じで。
「…何？」
ゆっくり体を起こすと、健永くんは私の手を引いてリビングに連れて行く。
「ゴミを捨てようと思ったら、ケーキの箱が丸々捨ててあったんだけど。」
そう言って、ゴミ箱を見せられて、つい。
急に感情が昂ってきて、ぽろぽろっと涙が零れてしまった。
寝起きだったのもあって、油断してた。
ゴミ出しが明日だから、すっかり忘れてたよ、ケーキのことなんか。
「ちょ…、Aちゃん。
なんで泣いてるの？」
寝起きの私は自制が効かなくて、言ってはいけないことを言ってしまった。
「結婚１ヶ月記念のケーキを買ってきたのに、健永くんは毎日遅くまで帰って来ないし。
私はいつもこの家で１人ぼっちだし。
…もう、結婚なんかするんじゃなかった。」
そう言って泣いてる私を、健永くんは呆然と眺めてるだけ。
なかなか泣き止めないし、この場から立ち去りたい気持ちでいっぱいになって、
「もう寝るね。」
って、寝室に１人で戻った。
今日は…、一緒に寝たくないな。
１人になりたい。
ベッドに入っても眠れなくて、何度も何度も寝返りを打ってたら、
健永くんが寝室に入ってきた。
私は咄嗟に寝たふりをするけど、すぐに見抜かれてしまう。
「Aちゃん、起きてんでしょ？」
って、背を向けてる私を、背中ごと抱き寄せてくる。
「寂しい思いさせてごめんね。
結婚なんかするんじゃなかった、って言わせて、本当にごめん。」
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あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (
レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい！！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして！申し訳ないです(/ω＼)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい！わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする？ (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年6月27日 23時
