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テーブルに並べたごちそうを、片っ端からゴミ箱に捨てて、
ケーキも箱ごと、ゴミ箱に放り投げた。
…なんか、こんなの、私の想像してた新婚生活と全然違う。
家出してやろうかなって思ってたけど、私には行く場所がないし。
実家に帰るのも、北海道だからすぐには帰れないし。
仕方ないから、ふて寝してやる。
真夜中、バスルームから聞こえてくるシャワーの音で目を覚ます。
帰ってきたんだ…。
枕元のデジタル時計は、午前２時を指していて、
そのまま私はキングサイズのベッドの、落ちちゃいそうなくらいの端っこで、壁に向かって瞼を閉じる。
…今日も午前様じゃん！
最近の私達、ちゃんと会話もないよね。
健永くんはいつも起きるのもギリギリで、朝ごはんも食べずに、
「行ってきます」
って、玄関でキスして、慌ただしく出かけて行ってしまう。
就職したてで大変なのわかってるから、私も我慢してるけど。
もうそろそろ、我慢の限界なんですけど！
そんなことを考えてたら、眠れなくなるし。
バスルームから出てきた健永くんは、私を起こさないように、そーっとベッドに入ってくる。
背中を向けて寝ている私の髪をそっと撫でて、健永くんは、聞こえないくらいの小さな声で、
「Aちゃん、好きだよ。」
そう囁いて、すぐに寝息をたて始めた。
ずるくない？
私、さんざん怒ってたのに。
その一言で、全部吹っ飛んで行っちゃったし。
いつも、言ってくれてたの？
私が先に寝ちゃってる時にも、「好き」って言葉。
でも、そういうの、起きてる時に聞きたかったよ。
翌朝、やっぱり健永くんは何度起こしても起きなくて、ギリギリの時間にようやく起きてくる。
出掛け前に玄関でキスしてから、急に申し訳なさそうな顔をして、
「実は今週末、出張で東京なんだよね…。」
って、私の顔を窺い見てくる。
また？
先週末も、仕事で一緒に過ごせなかったよね。
いつもなら、「いいよ、頑張ってね。」って作り笑顔で見送れるのに。
なんだか、今朝は無理だった。
たぶん、表情に思いっきり出てたんだと思う。
健永くんは両手を合わせながら、
「ほんっと、ごめん！
しかも、１週間なんだよね。」
更に残酷な事実を突きつけてくる。
「だからさー、Aちゃんも一緒に行かない？東京。
夜しか一緒にいられないけど。」
…って、どうせ夜だって接待だの飲み会だのって、私のこと放置するに決まってるじゃん。
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あおこ(プロフ) - ああああああ永遠に続きを読み続けたい、、(yellow)ほど好きです。 (2020年4月19日 10時) (
レス) id: 8d319b548e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ちびさん» ありがとうございます(*'ω'*)何度も何度もなんて、ありがたい！！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。すべての完結までに時間がかかりましたが、私も書いていて楽しかったです♪ (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。返信と更新がすっかり遅くなってしまいまして！申し訳ないです(/ω＼)とうとう終わってしまいましたが、mmiiooさんの満足していただける話になっていたらうれしいです(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - どの回も大好きで、何度も何度も読み返してます。まだまだ、リピーターします。素敵な作品、ありがとうございました。 (2018年3月7日 22時) (レス) id: de8692953b (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - お祖母ちゃんびっくらこいたよね。気まずい！わったーは信用されてたんだろうから、さてどうする？ (2018年1月28日 13時) (レス) id: 59f57126ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年6月27日 23時
